釋守成の転居物語(旧タイトル・GONTAの東京散歩)

またまた転居を目論んでいます。
5年間で5回の転居。
6回目の転居の経緯を書いていきます。

彼岸花

2008年10月07日 15時29分42秒 | 四季の花
またまた花の話題です。

彼岸花・・・・なかにはお墓や死人のイメージで嫌いな方も多いのじゃないかでしょうか?
でも私はとても好きな花です。

もしかして最初にきれいな花だなぁと意識した花かもしれません。

今を去る数十年前、通っていた高校が二学期制だったために、九月の終盤から都民の日までの一週間は秋休みでした。秋休みを利用して初めて出かけた一人旅で出会ったのが、彼岸花でした。

子供のころは商売屋の子供だったのであまり旅行に行くこともなく、せいぜい母の実家の茨城に出かけるくらいでした。たぶん秋の彼岸のころにも茨城に出かけていたとは思うのですが、彼岸花の印象はあまりありません。先日、栗拾いに出かけたときも、目に付くほどは彼岸花は咲いていませんでした。

初めての一人旅の行き先は関西でした。それはユースホステルを利用した貧乏旅行で、東京から最初の目的地の近江まで鈍行の夜行列車でした。列車が関が原を通り過ぎるあたりで、田の畦のいたるところに赤い花が見えました。まだ秋は浅く、緑一面の景色の中の赤い花の印象は強烈でした。

これからの旅の不安と期待、朝の清清しさ・・・・・。すべてそのときの記憶が彼岸花と結びついています。
時はあたかもディスカバージャパンの全盛期。関西旅行も自分なりの日本再発見の旅でした。心から「日本て美しいじゃん。」と思ったのもこの時からだと思います。これが自分の日本大好きの原点の風景かもしれません。
彼岸花はそんな初めての一人旅の思い出と重なって、今でも見るとなぜかちょっとウキウキしてしまう花なんです。

ここ数年、都内でもいたるところで彼岸花を見るようになりました。以前のようにくらいイメージが少しずつ薄らいでいるからではないでしょうか。
また、埼玉県の高麗の巾着田のように彼岸花の名所になっているところさえあります。


小平市小川にある小川寺(しょうせんじ)の彼岸花です。
彼岸花はなんだかんだといってもお寺やお墓に似合います。


数は多くありませんが青山墓地も彼岸花が似合う場所です。




江東区の龍眼寺に咲く「シロバナマンジュシャゲ」
白い花はシロヒガンバナではなく「シロバナマンジュシャゲ」と呼ばれます。


シロバナの方が仏事っぽく感じられます。


白があれば黄色もあります。
新宿御苑の千駄ヶ谷門の外に咲く「ショウキズイセン(鍾馗水仙)」。
これも日本原産のヒガンバナ科ヒガンバナ属の植物です。
鍾馗水仙の名前の由来は・・・・不明です。


こちらは桃色の「ナツズイセン(夏水仙)」
真夏に花咲きます。


やっぱり地面からニョキニョキ出てきて花が咲きます。


こちらも同属の「キツネノカミソリ」。
やはり八月ごろに咲きます。

他にも同属の「リコリス」や同科の「ネリネ」など最近は花屋さんでも見かける花も多くあります。
こうして見るとヒガンバナにもいろいろとあるんですね。


こちらは皇居東御苑。
あちこちに彼岸花が咲いています。


蝶が来るということは蜜もあるんですね。

本当に名前の通りお彼岸のころになると突如として咲き出す「彼岸花」。
その神秘さと強烈な色彩は夏の終りと秋の訪れを教えてくれます。
コメント (1)
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