今から十数年前、まだ大学生の頃、
所属していたサークル(立命館大学雄弁会)の企画で、
松下政経塾に一泊二日で体験入塾したことがあります。
塾内の施設を見学し、早朝のランニングや掃除など、
塾生と同じスケジュールの生活を体験しました。
今でも記憶に残っている点を二つ。
まず、食堂で食事をいただいたのですが、
素人目にもわかるほど、ヘルシーで美味しい味付けでした。
食事に気を使うところが「侮りがたい」印象を残しました。
次に、松下幸之助の肖像画が飾ってあったのですが、
顔は笑っていても、目が笑っていません。
写真を見ても同じ印象なのですが、笑顔の写真でも、
松下幸之助の目は、全然笑っていません。
これが松下幸之助の本質ではないか、と感じました。
そして、政経塾の本質も、そうではないかと。
十数年前は、早稲田大学雄弁会出身者が一大勢力でした。
今では、松下政経塾出身者が一大勢力になりつつあります。
これは個人的なイメージなのですが、
政経塾は「好青年の営業マン」を入塾させているようです。
「好青年の営業マン」と「松下幸之助の笑わない目」。
両者は結びつかないようですが、
人間に対する「ある種の割り切り」という点では、
どこか結びついているような気がします。
うまく表現できませんが、
人間性のどこかが「修羅」に喰われてしまった、
という感じです。
東大卒でも二世議員でもない人間が世に出るためには、
尋常ではない「何か」が必要なのでしょう。
そして、それを身につける場としては、
松下政経塾は最適の場所なのでしょう。
私とは縁遠い場所でしょうけれども。
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