吉田豪『男気万字固め』(幻冬舎文庫)を読む。
プロインタビュアーの吉田豪氏による
雑誌のインタビューを収録した対談本。
山城新吾、ガッツ石松、張本勲、小林亜星、
さいとう・たかをの5人に加え、
文庫版では本宮ひろ志インタビューも追加。
文庫版解説として乙武洋匡氏との対談も収録され、
頭から尻尾までアンコならぬインタビューが詰まった本です。
7人全員、キャラが立っています。魅力的です。
変なオッサンばかりです。
破天荒な「昭和の男」の赤裸々な証言を引き出す吉田氏の話術。
本人よりも本人のことを知っているのでは?と思うほど
念入りにリサーチしたうえでインタビューに臨んでいることが
よくわかります。
吉田氏も返答の中身を承知の上で、
あえて本人の口から聞き出すために質問しているところがあります。
インタビューされる側も、「自分のことをここまで理解しているのか!」
ということで話もしやすくなるのでしょう。
ソクラテスの「産婆術」ではありませんが、
話を上手に引き出す技はさすがプロインタビュアー。
文庫版あとがきに、本人の希望で単行本に収録されなかった
ムツゴロウさんのインタビューの話が出ていましたが、
読みたいなあ…と思い、「吉田豪 ムツゴロウ」とグーグルで検索すると、
ありました。雑誌インタビューのアップが。
いやあ、これはすごい。
ムツゴロウさんも凄いけど、ムツゴロウさんも驚くほど
ムツゴロウさんのエピソードを知っている吉田さんも凄いです。
文庫版に収録されている7人も濃い内容なので、ぜひご一読を。
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