エル・シド メインテーマ
突然『エル・シド』を見たくなり、
DVDをレンタルして見ました。
テレビで見たのが最初なのですが、
主演のチャールトン・ヘストンの吹き替えは
おなじみ納谷悟朗。
ラストシーンが衝撃的なので、今でも覚えています。
11世紀のスペイン。
イベリア半島の南半分はイスラム教勢力に支配され、
北部のキリスト教国は防戦に追われていました。
カスティリアの騎士ロドリゴは
ムーア人(イスラム教徒)との戦いで武勲をあげ、
「エル・シド」という尊称で呼ばれます。
名誉を重んじる高潔な騎士であるロドリゴは、
国王にも遠慮なく直言したため、宮廷を追放されます。
ロドリゴは自分を慕う兵士と共に各地を転戦。
ついに地中海沿岸の要衝バレンシアを攻め落としました。
ロドリゴは部下の兵士たちから、
バレンシアの王になるよう勧められますが、
エル・シドはバレンシアの王冠を手にこう叫びます。
「神とアルフォンソ陛下とスペインのために!」
エル・シドはバレンシアの王冠を国王に捧げました。
そしてバレンシアを奪回すべく北アフリカから
ベン・ユスフがイスラム教徒の大軍を率いて攻め寄せます。
エル・シドの忠誠心に心打たれた国王は、
自ら援軍を率いてバレンシアに入城。
ロドリゴとの和解を果たします。
翌朝、国王は全軍を前に剣を抜いてこう叫びます。
「神とエル・シドとスペインのために!」
軍旗を手に先陣を切るエル・シドの前に
ムーア人の軍勢は総崩れとなり、スペインは救われました。
キリスト教徒とイスラム教徒の戦いを描いていますが、
ロドリゴに助命され「エル・シド」の称号をささげて
無二の親友となったムーア人の大公も登場しており、
キリスト教徒とイスラム教徒が共にスペインを守るため、
侵略者ベン・ユスフと戦う構図になっています。
長南実訳『エル・シードの歌』(岩波文庫)は
中世スペインの英雄叙事詩ですが、
ドラマ性でいえば映画に軍配が上がります。
DVDには日本語吹き替えがなかったので、
できれば納谷悟朗の声で見てみたいものです。
テレビ版だと短く編集してあるので、
(『エル・シド』は3時間を超える作品)
見やすいということもあるのですが。
KBS京都の深夜枠で放送してくれないかな…
(追記)
GyaO!で少年期のエル・シドを描いたアニメ
「リトル・エル・シドの冒険」が話数限定で公開されているので、
よろしければそちらもどうぞ。
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