ベネズエラのチャベス大統領が3選を果たしました。
世界有数の産油国の地位を背景に、
外交では徹底した反米を唱え、
内政では貧困層への福祉を充実させます。
クーデターで政権を追われたことがありますが、
国民の圧倒的な支持により、わずか2日で復帰。
現在に至るまで、大統領の地位にあります。
キューバのカストロ議長を師と仰ぐチャベスを見ると、
もう一人の人物を思い出してしまいます。
1973年、軍によるクーデターで倒された、
チリのアジェンデ大統領です。
医師であり、チリ社会党の結成にも参加したアジェンデは、
1958年、64年の大統領選挙に出馬するも落選。
1970年の選挙で当選を果たし、
史上初の、自由選挙による社会主義政権が誕生したのです。
アジェンデは「社会主義へのチリの道」と呼ばれる
政策プログラムを実施します。
企業の国営化、キューバとの友好を進める政策に、
アメリカはアジェンデ政権の打倒を企てます。
CIAの支援によるピノチェト将軍のクーデターにより、
首都サンチアゴの大統領官邸が襲撃されました。
激しい銃撃戦の中、
アジェンデは最後まで降伏と亡命を拒否し、
カストロから贈られたライフル銃で自らの命を絶ちました。
銃のプレートには、こう刻まれていました。
「フィデル・カストロより、わが友、アジェンデへ」
1973年9月11日、サルバドール・アジェンデ死去。
2001年9月11日、アメリカで同時多発テロ発生。
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