実は発言するかどうかでずいぶん迷っていたのですが、悩んでいる最中の方に何らかの方法で、解決のヒントになればと思い私たちの経験を語りたいと思います。
この事件は10年前にわが家に起きたことと、たいへんよく似ています。
その時、長男は高校3年生。
まず怪我をして帰ることが多くなりました。
電柱にぶつかって顔をぶつけた、バイクで転んだ…。
深夜までもどらないこともしばしばでした。
そして、真夜中の1時ごろ警察から電話があり、走ってくる自動車に何度も飛びこもうとしているとの連絡があり、私たち両親で引き取りに急ぎました。
息子はうつろな目でぐったりしていました。
家に帰って事情を聞いても、はっきりしたことはわかりませんでした。
でも、たいへんだったのがその後からでした。
家にあるお金やゲーム機、ブランドの時計などがなくなり、最後は私の実家のお金まで盗ったようです。
実家の父から、必ずこれは何かあるから気をつけるようにと連絡がありました。
怪我はエスカレートし、身体のあちこちにやけどが見つかりました。
いやがる息子を無理やり病院に連れていくと、医師がこれはたぶんタバコによるものである、被害届を出すのならいつでも診断書を書くとのことでした。
悩んでいたときに非行問題の研究家の能重真作先生のことがふと頭に浮かび、経過をメモしていたものを送らせてもらいました。
その結果、おそらく深刻な事態であるので、上京すれば本人と話したいとの連絡がありました。
その結果、結論だけを言えば、息子はほとんど何も話さなかったのですが、今は何が起きても不思議でない状況なので、とにかく自宅からできるだけ遠くに離すこと。
できれば家族も引っ越すことができれば、別に引っ越す方が良いとの話を聞きました。
最後は夜バイクの音が聞こえた後、朝になり猫の死体が放り込まれていたこともありました。
息子は自宅を離れ、高校を休み、遠くに行くことになりました。
くやしくて泣いたのは一晩きりで、後はもう夢中でした。
でも、その時一番力になってくれたのが担任の先生と元担任の教育相談の先生でした。
生徒の対応で疲れ果てていたように見える校長先生を説得し、卒業までの残りの課題をやりきることで、卒業の資格をもらえることになりました。
他の先生、特に生徒指導の先生は非行仲間の中のトラブルとしてとらえていたようでした。
一番不信が残るのは警察の生活安全課です。
事情を話し、盗まれたものも話し、ゲーム機が売られていたこと、その売主の同級生の名前まで話したのに、何の捜査もありませんでした。
理由は本人が何も話さないとのことでした。
今は社会人になり働いています。
お正月やお盆には帰ることもありますが、地元の友だちとも一切連絡は取っていません。
生きていてくれればいい…と、今はそれだけです。
東北大震災の時は、翌日支援の要請があり医師、看護師とともに医療支援にでかけました。
その時も生きていてくれればいいと思いました。
コメントをくだされば、相談の連絡先を載せます。
家族に病人が出たので、思いきって記しました。
家族のプライバシーに関することなのでいずれ削除するかもしれません。
お役に立てれば、一人の命を救うために何でもします。