吉田修一の『悪人』を読みました。
ちゃらんぽらんな息子がこの本を読んで映画を観に行き、人目もはばからず号泣したと聞いたのでちょっと興味を持ったんです。
私は本を読んだ段階ですでに号泣でした。
日本の中に普通にいるような寡黙で純朴な青年が殺人を犯してしまう。
そして出会い系サイトで知り合った女性と逃避行する。
殺人犯なのにいじらしく、自分を捨てた母親からお金をせびるあたりから言葉の少ないこの青年の不器用な優しさに涙してしまっていました。
リアルな日本の閉塞感ややりきれなさがみごとに書かれています。
最後の主人公の独白がややそれまでキャラクターと違和感があったようにも思ったのですが、救いようがなく思えたラストに希望につながる光が見えました。
そして気づいてしまったんですが、息子はこの主人公に自分を見たんですね。
映画化される時に妻夫木聡さんがどうしてもこの役をしたいと言ったのも、たぶん同じような理由だったような気がします。
ちゃらんぽらんな息子がこの本を読んで映画を観に行き、人目もはばからず号泣したと聞いたのでちょっと興味を持ったんです。
私は本を読んだ段階ですでに号泣でした。
日本の中に普通にいるような寡黙で純朴な青年が殺人を犯してしまう。
そして出会い系サイトで知り合った女性と逃避行する。
殺人犯なのにいじらしく、自分を捨てた母親からお金をせびるあたりから言葉の少ないこの青年の不器用な優しさに涙してしまっていました。
リアルな日本の閉塞感ややりきれなさがみごとに書かれています。
最後の主人公の独白がややそれまでキャラクターと違和感があったようにも思ったのですが、救いようがなく思えたラストに希望につながる光が見えました。
そして気づいてしまったんですが、息子はこの主人公に自分を見たんですね。
映画化される時に妻夫木聡さんがどうしてもこの役をしたいと言ったのも、たぶん同じような理由だったような気がします。