日野土地家屋調査士・行政書士事務所のブログです。最近は更新滞りがちだけど、もう1年半以上も続いてます!これで良いのだ♪

宮城県石巻市で土地家屋調査士・行政書士事務所を開業してる好事家オヤジです。ただコメント不可に設定してますので悪しからず…

現在の仕事の憂鬱

2012年07月25日 | 仕事・パソコン
震災以降、被災地域の仕事では困る事が多々あります。それは隣接の所有者が震災でお亡くなりになったとかはもちろん、ご無事でも住所・居所が不明であって、立会い等の連絡に窮することがあるんです。
私等士業には「住民票や戸籍謄抄本の職務上の請求」することが認められておりますが、それの使用は極めて限定的で、本人またはその相続人等からの承諾がなければ使用することができません。残念な事に時折、業者がこれを興信所に流したりとか不正に使用したりして事件になってるみたいですが…。だから隣接者の住所・生死不明だと言っても、むやみやたらに調べられるものでもありません。住所はそのままで仮設住宅暮らしの方も多くいて、どの仮設住宅にいるのかも個人情報のため、役所は教えてくれません。

個人情報保護法って法律があるけど「個人情報保護」、これによって例えば義父が同居する長男の嫁に戸籍を取ってきてほしいと頼んでも、窓口では義父からの委任状を提出しなければ交付してくれません。
かつて例えばAさんの住民票を他人Bが勝手に移して、隣の町でAに成りすましてBが住所登録。住所を移転すると印鑑登録も自動的に抹消される仕組みみたいでしたから、Aに成りすましたBは隣町で勝手に印鑑も作り登録。本人確認などまだ厳格じゃなかった時代ですから、その印鑑登録によってAの不動産をBが勝手に売却したりした犯罪があったみたいです。だから個人情報の取得・本人確認は厳しくなったのは当然だと思う反面、「個人情報保護法」によって極端に厳格になりすぎたんじゃないか?って思うこともある。

年を追うごとに一般の方の中にも、何もかも「個人情報」という名のもとに、何かカン違いしてきてるきらいの方もいるみたいで、そういう意味では綱吉の「生類憐れみの令」に似たような性格の法令(天下の悪法)に今後、ならなきゃいいがなぁ~…と個人的に思うときがある。
去年、ある分筆登記の依頼を受けたけど、隣接土地の所有者がちょうど被災地(あの悲劇の大川小学校のある地域です)に住所を有していた方で、ご無事らしいがどこにいるか分からないとの情報。探しに探した!そうしたらなんと、私の事務所のすぐ近くにいることが判明。そのときには安堵したけど拍子抜け、疲れました。


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