行雲流水~季節の花とともに

自然や草花を通して感動を伝えたい~リーフのブログです。

初夏の脊振山から蛤岳を歩く

2012年06月08日 | 佐賀県の山
              (木道付近の落葉樹の林)



Sさんが前回の山行で膝を痛められて、S山行はしばらくお休み!
この時期にいつも行ってる脊振山から蛤岳はぜひ歩きたい~ということで行ってきました。


メンバーは6人。
虫や野鳥や植物に詳しい人ばかりで、誰もが自然観察大好き人間!
どんな山行になるのでしょう~






まずは山頂直下の木道を歩きます。ブナなどの落葉樹の新緑が美しい!






木々の間から下界が見えます。
梅雨入り宣言の前日、薄日が射す絶好の登山日和になりました。
メンバーの皆さんの日頃の行いがいいからなのでしょう!?






クワの実を発見!黒い実を頬張ると甘い~食べ過ぎると歯が紫色に染まるので少しだけね!






ムシカリ(スイカズラ科)はもうこんな実になっていました。
毎年同じ時期に歩いても、花の咲き具合は違ってくるんですね。






いつもびっしりと花を付けていたベニドウダンは、数えるくらいの花数でした。






樹林帯に入るとミヤコザサの中に萌える若葉が清々しい!
捻じれた極太ロープ状のフジの蔓






離れたくない?リョウブとアカメガシワの木





なかよしこよしの蛾






これはオトシブミと呼ばれる虫が葉っぱを折り曲げて作った”揺り籠”だそうです。
この中でオトシブミの幼虫が育っているようです。このままそっとしときましょう!
それにしても葉巻き状にきれいに折られていますね~虫さんの仕事ぶりにはいつも驚かされます。

            (K先生からいただいた画像)




棘のないサンショウの木発見!
棘のある普通のサンショウより少し香りが柔らかいようです。
稀に実生で棘のない株が発生することがあるとのことですが、栽培もされるようでこれがどちらなのかは
分かりませんね~







そんなこんなでいろいろ観察して歩いていくうちに、突然登山道の側に林道が見えました。






なんと登山道が切れている~昨年はなかったのに!何のための林道なのでしょう(ぷんぷん!)






林道の向かい側に登山道が続いていました。
気を取り直して歩きます。
この登山道でよく見かけたコバノフユイチゴ(バラ科)には、こんな可愛い花が咲いていました。
実は秋に熟し食べられます。






ツクシタツナミソウ(シソ科)が咲いています。
水が多くなってきました。






こんな素晴らしい若草色の景観の沢沿いを通ります。






蛤水道に出ました。






江戸時代初期に佐賀藩家老成富兵庫茂安が作った水路で今でも使われています。
土木遺産になっているのですね。






水道辺りで食事と休憩!
ナワシロイチゴ(バラ科)のピンクの花が愛らしい~少しすっぱいけど美味しい実になります。






樹林帯の中の巻き道を通り、山頂に着きました。
真ん中でぱっくり割れた蛤岩に登ると九千部山の鉄塔がよく見えました。






山頂付近のタンナサワフタギ(ハイノキ科)はふわふわの綿毛のような花を咲かせていました。
ヤマボウシは今から全開になるようです。







ところで今回の目的の花、クモキリソウ(ラン科)は~咲いていましたよ。
    

その名の通り蜘蛛のような花が面白い!
  





そしてサイハイランは、どこのよりも元気のいい姿で待っていてくれました。


こんな違った花色のサイハイランもありました。






バイケイソウ(ユリ科シュロソウ属)は真夏に堂々とした花を見れるようで、楽しみです。





この日聞けた小鳥の声は、アカショウビン、キビタキ、カッコウ、ソウシチョウなどなど~

個性派揃いの皆さんの目で見て耳で聞いて、いつもと一味違う脊振山から蛤岳縦走になりました。
脊振山系の初夏の自然を存分に楽しみました。

紅葉の秋にも行きたいコースですね。

       (脊振山頂付近の木道)


メンバーの皆さんお疲れ様でした。



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8 コメント

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Unknown (トマコ)
2012-06-08 17:05:14
こんにちは~♪
自然が大好きで、野草や野鳥にもお詳しい方々と・・・
木々やお花や、鳥たちの声までも聞き分けられて、素敵ですね~!
伊原山などの記事もゆっくり見せて頂いて、
少しでも木肌とかお花とか覚えておこうと思いますが・・・
ほんと、なかなか覚えられません^^;
でも、リーフさんに見せて頂いてたおかげで、わかるお花もあったりで
帰ってから、やっぱりそうだ~って思う事があります(^^)v
まだまだ、出会った事の無いお花がいっぱいで、楽しみです。
ヤマボウシやヤマツツジのお花、観てみたいな~
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林道ですか~ (ミーちゃん)
2012-06-08 20:56:43
驚きですね~犬井谷からの登りにも途中に林道が出来ているのですが、
直ぐに、土砂崩れで、車は通れない状態です。
使われた様子は感じません。必要だったのか??

6日に私達も蛤岳でしたよ~最短ルートで。。
山中をウロウロしていました。
脊振山頂Pから木道までは、歩きたかったのですが、時間切れでした。

道中長い道のりですから、色々専門家の皆さんとご一緒で、楽しかったことでしょう。
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>トマコさんへ (リーフ)
2012-06-08 22:07:55
トマコさん、こんばんは。

知識が豊富な方と一緒だと数倍楽しめますね。
昆虫に詳しい方や野鳥の会の方もおられましたので、いろいろ教えていただけました。

リーフの記事がトマコさんのお役に立っているようで、嬉しいです。

いろいろなお花を撮ってご紹介したいと思っています。
これからもよろしくです。

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>ミーちゃんへ (リーフ)
2012-06-08 22:19:57
ミーちゃん、こんばんは。

6日に蛤岳でしたか~
ピカピカの天気でよかったですね。
7日まではお天気がよくてほっとしました。

途中の林道にはびっくりでした。
登山道が切れていたんですもの~

二万歩くらいのロングコースを知識の豊富な皆さまと一緒に歩けて楽しかったです。
機会がありましたら、ご一緒に~
返信する
Unknown (ワル猫です)
2012-06-09 21:38:09
脊振山からは木道も整備されているんですね~
オイドンは坂本峠から一度蛤岳に登りました。だから景色は全然ちがいますが・・・

成冨兵庫茂安公は佐賀県の恩人ですね。土木工学の先人でもありますし、すごい方です。土木機械がない時代に大掛かりな工事ってほんと大変だったと思いますよ・・・
それに福岡との水争いでもあったわけですし・・・

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>ワル猫さんへ (リーフ)
2012-06-09 22:46:18
ワル猫さん、こんばんは。

坂本峠からだと景色がずいぶん違いますよね。
次回は脊振山頂から蛤岳に行かれることをお勧めします。
木道もありますし、水場もあって素晴らしい景色が待っています。
ただしロングコースになりますので覚悟?をして行かれてくださいね。

>成冨兵庫茂安公は佐賀県の恩人ですね。
佐賀では有名な恩人ですよね。
でも福岡県側の人にとっては恩人とはいかなかったようです。
この日福岡県から歴史研究グループが見えていて、今は仲良くお話しできることを嬉しく思いました。
返信する
大好き脊振! (bamboo)
2012-06-14 17:28:57
これほど丹念に折られた”揺り籠”は初めてです。きっと几帳面なオトシブミさんだったのでしょうね。

5月13日、友人の家を訪ねた後、未だ新緑の頃の蛤岳を覗きました(5月16日にアップしています)。ツクシタニギキョウが真っ白なベールを広げて林床を覆っていましたよ。
1ヵ月後の蛤水道あたりを見られて嬉しいです。
脊振山系は大好きなので、今週の日曜日も金山へ登りました。裏切られることはありませんね。登山後、佐賀に住んでいらっしゃる皆さんが羨ましいといつも思ってしまうbambooです。
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>bambooさんへ (リーフ)
2012-06-15 00:28:11
bambooさん、こんばんは。

bambooさんは金山でしたか~
脊振山系はどこを歩いても素敵な所ですよね。
最近は山に登りたくなると、ふらりと脊振山系に出かけることも多くなりました。

佐賀人からすると長崎のお近くには、多良山系があって羨ましいと思っていましたよ。

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