うちンち

パソコンと家族と、ときどき爆弾。

笑いの効能

2010-01-11 | Weblog
2年前の、あの日から。
悪い夢に違いないと信じようにも、目覚めるたび突きつけられる現実。
忙しさに没頭することで乗り切るというより逃避し、新しい生活も始まったことでその色はより強くなり。
しかし、実家にはもう母ちゃんはいない。父ちゃんも。
このお休みで実家に帰ったことで、その事実が再び胸の奥底でたゆたい始めたのを感じた。

帰ったのは、母ちゃんの三回忌と父ちゃんの七回忌のためである。瀬戸内海を見下ろす墓に眠る父ちゃん母ちゃんを先祖代々お世話になっている檀那寺で弔うのだ。
坊さんは、私がものごころついた頃からすでに高齢だった、腰が90度がっちり曲がった感じの爺さんである。
毎回会うたびに大丈夫かと思っていたのだが、今回はますますパワーアップしていた。

いきなり施主(姉ちゃん旦那さん:婿養子ではない)の苗字を間違い、続いて母ちゃんの戒名を間違う坊主。
お経のとき一緒に読めと経典を配るのはいいのだが、自信満々にお経を間違う坊主。
しかも忘れて経典を見て続きを探す坊主。
その間を誤魔化そうと「南無阿弥陀仏」とむやみに唱える坊主。

もうこのあたりで遺族の肩震えまくりながら、でも何とか母ちゃんのお経が終わり、父ちゃんのお経へ。

お経の前にろうそくを変えようと裏へ入ったが、お経用のマイクを切らずに行ったため移動するごとの「南無阿弥陀仏~」のつぶやき、その合間に「ふう~」「あはぁぁぁぁぁぁ」などの荒い息遣いが本堂に響きまくるが気づかない坊主。
そしてようやく持ってきた火のついたままのろうそくを何度も落としそうになる坊主。

もおダメ。遺族吹き出す。

もうね、死者を悼むとかしんみりするとかいう雰囲気じゃなかった。
あの坊主の息遣いを全世界に公開したい。あれ聞いたら悲しみなんかふっとぶよ!
ありがとう坊さん来年もよろしくね(来年はDV爺さんの法事だ)。

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