短絡思考

今日は珍しく、私の子供の頃のお話。

子供の頃から、よく母を手伝って料理を作っていた。
料理の腕が致命的な母に学んだことは今一切役立っていないが（笑）、料理を作ることを楽しく思うココロは、その頃培われたようだ。

その日も、私は母を手伝ってハンバーグを作っていた。
材料を混ぜて丸めて、あとは焼くだけ。
出来上がったハンバーグを想像するだけで、育ち盛りのお腹はもう限界を超えてしまう。
空腹も絶頂に達した私の目の前には、ハンバーグのたねでぐちゃぐちゃの両手があった。

一瞬にして頭の中に、ハンバーグ＝おいしい＝たねもおいしいに違いない、というありえない数式が浮かんだ。
ものすごく自然に、べとべとの両手を口にもっていき、舐め取ろうとする私。
台所に、瞬時に母の怒鳴り声が響いたのは言うまでもない。