以前にも書いたことがあるのですが・・・
膵臓がんは、なかなか初期の段階で発見することが困難ながんらしいのですが、
膵臓がんのリスクを高める「危険因子」として、
糖尿病や肥満、慢性膵炎、喫煙、大量飲酒、家族歴(家族に膵臓がん患者がいる)などが挙げられるというんですね。
2016年10月16日のブログで紹介した膵臓癌早期発見の取り組み尾道方式が広まりつつあるようですが、
もっと簡単に集団検診にも取り入れられる血液での検査キットの臨床試験を
今夏、国立がん研究センターなどが始めるようです。
3年以内に国の承認を得る方向で考えられているようです。
集団検診で簡単に早期発見ができるようになることを願ってやみません。
今朝は、この記事を転載してみようと思います。
~以下、6月128読売新聞夕刊より抜粋~
膵臓がん
特に治療が難しいがんとして知られる膵臓がんを、検診で早期に発見できるかを調べる臨床研究を国立がん研究センター(東京)などが今夏から始める。健診には同センターなどが開発した血液検査キットを使う。
(加納昭彦)
どう見つけるの?
膵臓がん患者の支援団体「パンキャンジャパン」の理事長を務める膵臓は、胃の後ろにあり、通常の画像検査で早期発見が難しい。早い段階で症状がほとんどなく、腹痛や背中の痛みなどが表れた時には周りの組織に広がっているなどのケースが多い。
血液検査 臨床研究へ
完治 早期発見がカギ
全ての部位のがんを合わせた5年生存率が6割を超えたのに対し、膵臓がんは1割以下と極端に低い。
こうした実情を打破しようと、国立がん研究センター研究所の本田一文 さんは、膵臓がん患者の血液の中で、「ApoA2アイソフォーム」と呼ばれるたんぱく質の濃度が低下していることを発見。少量の血液でこのたんぱく質の濃度を測定する検査キットを、大手繊維メーカーの東レ(東京)とともに開発した。
こうした実情を打破しようと、国立がん研究センター研究所の本田
キットは、慢性膵炎や良性腫瘍など、がんのリスクが高まる膵臓の病気も拾い上げることが出来る。膵臓がん患者で調べたところ、9割程度で実際にたんぱく質の濃度が低下していることを確認できたという。
承認はいつごろ?
健診で健康な人の中から膵臓がんの疑いのある人を見つける臨床研究は、同センターや横浜市立大学、鹿児島大学などのチームが実施する。今夏以降、健康診断を受ける鹿児島県
鹿児島県は、日本対がん協会(東京)が腹部超音波検査による膵臓がん検診を古くから実施しており、検診体制や精密検査の体制が整っていることから、臨床研究の場に選ばれた。今回の研究に協力する人は精密検査も含め無料で受けられる。3年で5000~1万人に協力してもらうのが目標だ。
チームは今秋以降、関西地方でも同様の方法で臨床研究を行う予定だ。
パンキンジャパンの真島さんは妹の死後、年に4回とこまめに健診を受けたことから、超早期に膵臓がんを見つけることができ、手術を受けて元気に過ごしている。「膵臓がんの家族がいたり、慢性膵炎になったりしたことがあるなど、リスクの高い人が低価格でキットを使えるようになって欲しい」と期待する。
膵臓がんに詳しい横浜市立大助教の加藤真吾さんは「がんが1㌢以下で見つかれば手術で完治も見込める。早期発見が重要」と話す。
同センター研究所の本田さんは「血液検査はどこでも簡単に実施できる。いずれは検査キットを自治体などの検診に組み込み、効率の良い膵臓がん検診を実現したい」と話している。
健診キットについて、チームは3年以内に国の承認を得たいとしている。膵臓がんの疑いがある患者の診療での使用も目指している。
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