EVERBLUE,EVERGREEN~YU-KIのブログ~

僕の日々の出来事や飼い猫の近況、お気に入りの作品など…徒然なるままに綴るページです。ただ、思いの丈を他が為に伝えます。

農業のお手伝い、おばあさんのお話。

2011-11-11 23:11:11 | Weblog

               


しばらく大阪・泉南市にある農家へお手伝いに行っていました。
片道1時間半かけて日帰りのボラバイトに赴く日々。
なかなか貴重な体験ができました。


この農家ではカットネギとして市場に販売するための青ネギを栽培していて、
主に収穫したネギの傷んだ部分を取り除いてきれいな状態にする掃除の作業と、
小(根元の太さ」が6ミリまで)・中(6ミリ~10ミリ)・大(10ミリ以上)のサイズに分けていく選別の作業をしました。
ちなみに小サイズは希少価値があるので高値で売れるとのこと。


一日8時間、ずっと座って延々とこれを取り組みます。
掃除も選別も明確な答えというものがないので、すぐ物事にこだわってしまう性分の僕は微妙な状態のものに遭遇すると、
どこまで掃除したらいいのか、サイズの境目がどの辺なのか、ずっと考えあぐねてばかりで…
単調な作業のはずなのにひどく頭を使いました。
もったいないなあ~と思って甘めに掃除したら返品される可能性が高いので、思い切ってやるほうがいいようです。
なんだか物を捨てられるかどうかの話に似ていますね。
結局使わないなら捨てたほうがいいんだと。


日を重ねるごとに他の作業もさせていただきました。
ネギの掃除をしやすくするためにネギを束にして皮むき洗浄機にかけていく作業(轟音がすごくてしばしば耳がキーンとなった)、
掃除・選別が完了(18.5㎏分)したネギを梱包し保存庫(冷蔵庫みたいになっている)に入れていく作業などです。
それぞれに、ネギを傷めないために工夫して効率よく行うよう教えていただきました。


それからネギ畑に行き収穫のお手伝いもさせていただきました。
ネギは日差しや暑さですぐ傷むそうなので、収穫は明け方か日暮れ時に限られるそうです。
夕闇の中、デコランを付けて鎌で刈り取っていきます。
思っていたよりもサクッと簡単に刈れるので楽しかったのですが、しゃがみながらひたすら前進していくという体勢はなかなか腰にくるものでした。
また、収穫したネギ満杯のカゴを運ぶ作業はなかなかの重労働でした。


収穫されたところだけ散髪したみたいになったネギ畑。
ここにまた肥料と水を与えるとネギが生えてくるそうです。
季節や天候により成長の度合いは違えど、ネギはオールシーズン収穫できるとのこと。
ちなみに虫が付きにくい冬のネギが一番状態がいいらしいです。



いろいろと知らないことを知れて勉強になりましたが、
この農作業のお手伝いを通して一番勉強になったのは、おばあさんの話かもしれません。
終始、作業場ではおばあさん(経営者のお母さん)と一緒だったのですが、これがお喋り好きな人で、
ご家族のこと、病気・事故、やくざ、村のしきたり、農協年金保険のことなど、
思わず目を丸くしてしまうような奇想天外なエピソード、苦労話のオンパレードで…
「いろんな目に遭って、おとなしかった私がこんなに気強くなったわ」と、豪快に笑っていました。
なかでも「あの頃が一番楽しかったわ~」と、学生時代の頃のことを目を細めて幸せそうに話す姿が印象的でした。


僕も10年前に書いていた日記を取り出して、最近ずっと読み返しています。
情景が鮮明に浮かんで、すごく幸せな気持ちになります。
あの頃もずっと悩みながら生活していたけれど、すごく充実していたんだなあって…。
何年経っても楽しかった頃のことって、つい昨日のことのように思い出せてしまうものなのかもしれませんね。
はあ~夢の中みたいにタイムスリップできたらどんなにいいだろう…。
「できるならば大学4年生までをずっと繰り返したい」と、ようやくネギの匂いが手のひらから消えかかった今、思うのでした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿