Naoの誰でもわかる!英語の話

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「使える英語表現」(No. 93)「僕がやつにそうするように説得したよ」

2008-06-28 | Weblog
表現93)I have talked him into doing that.(僕がやつにそうするように説得したよ)

英語を勉強した人なら、talk(話す)という動詞は当然知ってますよね。よく使われる形は、talk about(~について話す)とか、talk to +人(~に話しかける)ですね。「何を話しているの?」と言えば、What are you talking about? 以外に浮かばない人も多いのでは…(僕もその一人です)。

このtalk という動詞は、上の例のように、目的語をとらないため自動詞と理解するのが普通ですよね。でも、今回の表現の場合は、冒頭の文でわかるように、他動詞として機能しています。だって、talk のあとに himがきていて、「彼に~するよう説得した」となって いますからね。

実はこの talk の使い方は、きわめてまれと言えます。まず、その基本的な形として、talk +人+ into(前置詞)+ [動詞+ing] で覚えましょう。つまり、冒頭の文で言うと、talk him into doing になります。

次にその理解の仕方なんですが、talk を「話す」と思い込んでいる我々の頭には、なかなかこのパターンの意味が理解できません。なので、こんな間違いが起こりがちです。

×I have talked to him into doing that.

だって、この方が自然な感じですものね~。そこで!この場合のtalkについては、その意味を「話す」ではなく、「説得する」と理解します。そう考えると、以下の文も自然に感じるでしょ。

I have talked him into doing that.
(僕(I)が彼を(him)説得し(talked)、(その結果)それをするように(doing that) なった(into)→ 僕がやつにそうするよう説得した)

「説得する」という動詞としては、persuade(パースウェイド)という単語がありますよね。もちろん、この単語を使ってもいいのですが、これは日本語で言うと、「説き伏せる」みたいなちょっと重い感じがあります。なので、日常の出来事を話す中で、「誰々を(話して)わからせた(=説得した)結果、~になったよ」くらいの意味で使う場合は、talk(+人+into)の方が一般的というわけです。ですから、今日からは、「説得する」という思いが頭に浮かんだ時は…「説き伏せる」くらいの強い意志がある場合は、persuade(パースウェイド)を、「話しをすればわかるはずだから言って(説得して)みよう」くらいの思いの場合は、talk 誰々 into -ing を使うことにしましょう。

では、Check-it-out タイムです。会話の中で今回の表現がどう使われているか、しっかり確認してくださいね。Here you go!

David: Hi, Pat. I've heard that Jonathan and your father had a big fight the other day.
(ハイ、パット。ジョナサンと君のお父さんが大げんかしたって聞いたよ)
Pat: Right. My dad said we should have a big wedding party, but Jonathan didn't like that idea.
(そうなの。バパは盛大な結婚披露宴をするべきだって言ったのね。でも、ジョナサンはそれはいやだって言ったわけ)
David: I know. I have just spoken to him over the telephone.
(知ってるよ。やつと今電話で話したところさ)
Pat: I think Jonathan should apologize to my dad. He is an old man, after all.
(ジョナサンがパパに謝るべきだと思うの。年配だものね、何と言っても)
David: As a matter of fact, I have talked him into doing that.
(実はね、僕がやつにそうするように説得したよ)
Pat: Really? Thanks, David. But, how did you do that?
(ホント?ありがとう、ディビッド。でも、どうやったの?)
David: It was simple. I told him that he has to choose between a big wedding party or no wedding.
(簡単だったよ。僕はやつに、二つのうちどちらかを選ばなければいけないぞって言ったんだ。盛大な結婚披露宴か、結婚無しかってね)
Pat: You are genius, David.
(あなたは天才だわ、ディビット)
David: Not really. I said it from my experience.
(そうでもないよ。僕の経験から言ったまでさ)

なるほど。だからDavidは未だに独身ってわけね(どこにも書いてないけど…?)。ん?ともかく、今回は、誰かに話しをして、自分の思う方向にもっていく、そんな意味の表現についてのお話でした。その形、最後にもう一度確認してからこの話しを読み終えてくださいね。復習は力です!…確認しましたか?では、今回はこの辺で。See you all in the next story. Good-bye! Nao