Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

「使える英語表現」(No. 90)「それに必死に頭を絞っているところさ」

2008-06-23 | Weblog
表現90)I'm beating my brains out with it.(それに必死に頭を絞っているところさ)

英語だけを読むと、なんか恐ろしい感じが…だって、I'm beating は、「私はたた(叩)いている、殴っている」ですからね~。そして叩いているのは、自分の脳?…そこで、まずは brains のお話から。brain(脳/ブレィン)はみなさんよくご存知と思います。右脳(right brain)とか左脳(left brain)とかの brain ですよね。通常、物理的な脳のことを指すときには、brain と単数形を使います。しかし、それが複数形(brains)になると、ちょっと意味が変わって、脳の中身、そう、「知能」「知力」「脳みそ」とかの意味になります。また、それを持っている人を指す場合もあります。

このごろ政治や企業、あるいは、何かの活動についての話のときに、ブレーンってよく聞くでしょう。例えば、東国原知事にはいいブレーンがついているとか(わかりませんが…)、そんな時に使っているブレーンというカタカナ英語は、この brains からきていると考えられます。この時のブレーン(brains)は人を表わしているわけですね。ただ、英語が日本語になる(入る)時には、複数の s(ズ)が消えて、ただのブレーン(英語だと「脳」の意味)になっているので、ネイティブの人にこの意味の英語を言う時は、必ず brainsと、複数の s をつけることをお忘れなく…。

以下に brains を使った例文をいくつか挙げます。

□ He is the brains of the group.
(彼がそのグルーブの頭脳(指導者)なんだ)
□ John has no brains.
(ジョンの頭は空っぽさ)
□ Sayuri has both brains and beauty.
(サユリは知的だし、美人だよね)

ということで、I'm beating my brains の直訳は、「私は、自分の頭(脳みそ、知力)を叩いている」ということになるわけですが、brains は物理的な頭ではないため、beating していると言っても実際に「叩いている」わけではなく、当然比喩的な使い方になります。意味は、「一所懸命使っている、必死で動かしている」等になり、I'm beating my brains で、「一所懸命考えている」「必死で頭を絞っている」「非常に頭を使っている」等の意味になるわけです。え?どうしてout が付くのかって?この場合は、脳みそが外に出る(out)くらいに考えている、といった強調の意味合いと、その方が語調がいいから…くらいに思ってもらえればいいと思います(おおざっぱ?…そんなもんです)。

この表現は、結構いろいろな状況で使えると思いますよ。例えば以下の会話でも使われているのでご確認を…。Check-it-out タイム~!(また変わってる…)

Jenny: What're you doing, Tim?
(何してるの、ティム?)
Tim: Hi, Jenny. I'm preparing for tomorrow's presentation.
(ハイ、ジェニィ。明日のプレゼンの準備してるんだ)
Jenny: Are you still working on it?
(え、まだやってるの?)
Tim: Yes, I'm beating my brains out with it. Any problem?
(そうだよ。それに必死に頭を絞っているところさ。いけない?)
Jenny: Are you angry with me?
(怒ってるの?)
Tim: No, I'm sorry about that. I'm a little edgy. That's all.
(そんなことないよ。悪かったね。ちょっといらいらしててさ。それだけさ)
Jenny: Take it easy, Tim. Even John did it all right last semester.
(気楽にね、ティム。ジョンだって前の学期でけっこううまくやってたんだから)
Tim: You mean, John Doe? He's got no brains.
(ジョン・ドーのこと言ってるの?あいつの頭は空っぽだよ)
Jenny: Oh, that was not a good example, was it?
(あ~あんまりいい例じゃなかったみたいね)
Tim: Thank YOU for your encouragement. Would you kindly get out here, please.
(激励ありがとね。お願いだから、よかったら、さっさと消えてくれるかな?)
Jenny: Oops. Sorry. Then, have fun!
(おっと…。ごめんね。じゃ、楽しんでね!)
Tim: JENNY!
(ジェニー!!)

That's irritating, isn't it?(それは、ちょっとイラっときますよね)ということで、今回は、ちょっとイラっとする話し…ではなく…「頭を絞って考える、考え抜く」という意味の表現、beat one's brains out についてのお話でした。皆さん、僕のこの「英語の話」、簡単に書いていると思っていません?とんでもな~い!I'm always beating my brains out to write a story. なのです。でも、皆さんのために…(涙)冗談はともかく、I'll beat my brains out for another story, so please look forward to it. See you soon, folks. Good-bye for now. Nao