税理士の戯言

大阪市中央区の税理士法人代表ブログです

天地人(家督相続に思う)

2009年03月13日 | コラム

 NHKの大河ドラマ「天地人」は、キャストの良さもあり、
高視聴率のようです。
 先週、先々週と上杉謙信亡き後の跡目争いのところです。
謙信は、生涯妻、子供がいなかったので、養子縁組した二人の子が家督相続の対象者で、
北条家出身の姪の婿(影虎)と上杉家の血筋の甥(景勝)の義兄弟の争いです。
 大河ドラマでは、萬田久子演じるお万(直江兼続と結婚するお船(常盤孝子が演じてます)の母)が、上杉家の跡目争いを案じて、
「家督は景勝」が謙信公の遺言であると断言します。
 本当のところは、不詳なのでしょうが、個人的には、
豊臣秀吉に、「天下執柄の器量人」とまで言わしめた直江兼続が、
これに全く関与してないことはないと思います。
ただ、謀略というより、謙信の心を引き継ぎ、「義」を貫いたのかなと・・・

 時代、洋の東西を問わず「相続争い」はあると、ドラマ観ながら思います。
現在は、財産を引継ぐだけでなく、相続税の負担がある為、
更に問題を複雑にしています。

 相続税は、税収では1.5兆円程度と税収全体に占めるウエイトは低いです。
「金持ち優遇」との批判を受けるかもしれませんが、
時限立法で3年間でも相続税、贈与税を廃止すればいいと考えます。

 今回法案を通過した、効果が疑問視される定額給付金が2兆円です。
経済効果で言えば、定額給付金より相続税、贈与税を廃止することで
高齢者の保有ウエイトが高い、個人金融資産1,500兆円が若い世代に動き、
国内消費が増え、景気浮揚効果が高いと思います。
無税でなくても、時限立法で贈与税の税率をフラットな10%にすれば、
個人金融資産の3%、50兆円の移動で、税収も5兆円はいります。

 お金を動かすときに人は満足度があがります。
これは、受ける側だけでなく、贈る(支払う)側にも言えます。
例えば・・・
孫にお金(プレゼント)をあげるとき。
高価な貴金属を買って、お店の店員から丁寧な対応をうけるときなどなど。
そういう意味では、理想的な税は、支出時に課税する『支出税』です。

 官僚や一部マスコミの考えは、「担税力(税を支払う能力)あるところに
負担させればいい」という、
所謂「ある所からとればいい」的なところがあります。

  活力ある経済社会を維持していくには、税についても、抜本的に考える時期です。
 『支出税』については、また機会あるときに詳しくお話したいと思います。



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