ココヨリトワニ

野球と文章書きに生きる男、空気王こと◆KuKioJYHKMのブログです。(人が死ぬ創作文があります、ご注意を)

涼宮ハルヒのあっちこっち12 ~調理実習編~

2010-04-27 23:06:22 | 二次創作
先生「週明けまでに調理実習の班を決めておいてくださいね。では今日はここまで」
ハルヒ(キョンとキョンと……)
長門「涼宮ハルヒ、ちょっと待って」
ハルヒ「何よ」
長門「同じ班で彼の手料理を食べるのもいいが」
   「そこをあえて別の班になってお手製の料理を彼に分けて『いいお嫁さんになれるな』と言われるのとどっちが……」
ハルヒ「そ、それを選べと……」
長門「言いだしておいてなんだが、そこまで悩まなくても……」

◇ ◇ ◇

調理実習当日

鶴屋「キョンくん、今日はよろしく~」
キョン「よろしく」
谷口「キョンがいるから美味いものができそうだな」
鶴屋「ハルにゃんの班は何作るの?」
ハルヒ「煮込みハンバーグよ」
キョン「ちなみにうちの班はハヤシライスだ」
長門「ハヤシライスとは珍しいチョイス」
朝倉「この前お店で鶴屋さんと食べたのが美味しくてね」
鶴屋「キョンくんに作ってってお願いしたのさ!」
ハルヒ「……」
    (かぷり)
キョン「お、あれ? 痛くない」
みくる「あまがみですかっ!!」
長門「やはり同じ班にもなりたかったらしい」

◇ ◇ ◇

朝倉「涼宮さん、本当にキョンくんと同じ班にならなくてよかったの?」
ハルヒ「いいのよ」
長門「それは――作った料理を食べてもらっていいお嫁さん~と言われたいから」
ハルヒ「……」
朝倉「なるほど、それは私もちょっと言われてみたいかも」
みくる「涼宮さん料理上手ですから、キョンくんきっと言ってくれますよ」
ハルヒ「ぷい」
朝倉「ところで長門さんは料理どうなのかしら?」
長門「……」
鶴屋「……」
朝倉「そこ、目をそらさない。鶴屋さんまで」
ハルヒ「わかりやすいわね」

◇ ◇ ◇

朝倉「そういえば玉葱で涙が出るのって直接目じゃないのよね」
キョン「辛子成分が鼻から入って刺激されるのが原因らしいな」
鶴屋「そうなのかー」

鶴屋「雪ん子ー☆」
長門「な」
鶴屋「目潰しっ☆」
長門「に?」

長門「…………!!!!」
鶴屋「目も効くよ!?」
キョン「そりゃ直接目にぶち込めば効くよ」

◇ ◇ ◇

谷口「つーかキョンがメインで作ってるけど、男子の料理って女子的にはどうなんだ?」
朝倉「嬉しいわよ」
鶴屋「だねー」
朝倉「谷口君だって女の子に手作り料理もらったりしたら嬉しいでしょ? あり得ない話だけど」
谷口「最後の台詞はいらないよな」
朝倉「だから逆の場合も嬉しいに決まってるじゃない。乙女心のわからない人ね」
谷口「乙女ねえ……。じゃあ俺が突然手作り弁当渡してきたら嬉しいのか?」
朝倉「キモい」
谷口「キモいとか言うなや!?」

◇ ◇ ◇

朝倉「冗談よ、冗談」
谷口「このやろ……」
キョン「鶴屋さん、フランベするからワインいいかな」
鶴屋「燃やすやつだね!」
谷口「それって何のためにやるんだ?」
キョン「んー、肉の臭みを消すためだな。後はワインで底についた旨みを取ったりとか」
鶴屋「臭いものには放火しろだね!」
朝倉「谷口君ちょっと汗くさくない?」
谷口「その発言はどんな展開を望んでるんだ、朝倉さん!?」
キョン「谷口に火を」
鶴屋「放つか!」
朝倉「谷口(燃)」
谷口「(燃)じゃねえ! (燃)じゃねえよ!」

◇ ◇ ◇

ハルヒ(ぺぺぺぺぺ)
みくる(ぺっとぺっとぺっと)
長門「何をやっているの?」
ハルヒ「焼き崩れとひび割れ防止よ」
みくる「ハンバーグはこうやってキャッチボールして空気を抜くんです」
長門「つまり、もし燃える魔球を投げられる人間が空気抜きのために投げたら――」
ハルヒ「何言ってるのよ」
みくる「食べ物を投げちゃ駄目ですよ」
長門「キャッチャーミットに収まった時には既に上手に焼けました?」
ハルヒ「それだとミットに収まった瞬間爆散するわよ」
みくる「ばくさん!?」

◇ ◇ ◇

朝倉「涼宮さんたちはもうすぐ完成かしら?」
ハルヒ「最後の仕上げ中よ」
みくる「とってもいい匂いが――」(くぅ~)

みくる「い、いいにおいが――」(くぅ~)
ハルヒ「……」
朝倉「あら、かわいい音」
みくる「はぅううううううーっ!」
長門「女の子らしい空腹音だったから、恥ずかしがることはない」
谷口「じゃあ女の子らしくない空腹音ってどんなのだ?」
鶴屋「ドゴーン!!」
キョン「そりゃ爆撃音だ」

◇ ◇ ◇

長門「しかし朝比奈みくるの気持ちもわかる。本当に美味しそ」(ぐぐうぅぅぅ)
朝倉「……」
長門「……美味しそう」
鶴屋「なかったことにしたよ!?」
朝倉「遠慮ない空腹感溢れる音だったから朝比奈さんのキュートな音の後で女の子としてやるせなくなっちゃった感じかしら?」
鶴屋「そーなのかー!」
長門「そこまで理解できているなら流してほしかった」

◇ ◇ ◇

長門「そちらの料理は終わった?」
朝倉「今キョンくんが作ってるので最後よ」
キョン「半熟の状態でオムレツにして」
鶴屋「うわー、ふわふわオムレツだね!」
キョン「ご飯に乗せて開いて、熱々ハヤシをかければ……たんぽぽオムハヤシだ」
長門・朝倉・鶴屋『……』
         『お婿に来てください!』
ハルヒ「!」(流れに乗れなかった)

◇ ◇ ◇

長門「よかったら、こちらの料理も食べてみて」
キョン「いいのか?」
朝倉「私もいいかしら?」
鶴屋「楽しみが二倍に!」
みくる「涼宮さんの特製レシピで作ったんですよ」
キョン「美味いな」
ハルヒ「キョン、あのね……」
キョン「ん?」
ハルヒ「いいおよめさ……おょめ……およめ……」
長門「サンバ」

(ドゴォォォォォン!!)

◇ ◇ ◇

朝倉「今のは長門さんが悪いと思うわよ……」
長門「ついつなげてしまった……」
キョン「何やってるんだ……」
朝倉「ほら、キョンくん。こういう時料理上手な女の子に言う台詞があるでしょ? 涼宮さんにね
キョン「……ふむ」
    「こんな素敵なお嫁さんの料理を食べられる人は幸せだな」
ハルヒ・みくる(だくだくだくだくだく)
朝倉「あれは来るってわかってても防御不可よね……」
鶴屋「しかも範囲攻撃だね!」

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