北朝鮮が化学兵器の原料にもなるシアン化ナトリウムの製造法で国連の専門機関に特許を申請していたことについて、国連安全保障理事会の専門家グループは、制裁決議への違反がないか調査を始めました。
国連の専門機関・世界知的所有権機関によりますと、おととし11月、北朝鮮の個人からシアン化ナトリウムの製造法について特許の申請を受け、その後、却下したということです。
シアン化ナトリウムは、化学兵器の原料にもなるため、国連は北朝鮮の制裁決議違反を調べる安保理の専門家グループが事実関係の調査を始め、調査結果についても報告するとしています。
北朝鮮をめぐっては、マレーシアで金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害された際、猛毒VXが使われ、化学兵器の開発にも懸念が高まっていますが、特許が申請された製造法は40年以上前から存在する技術だったということで、申請が行われた理由は分かっていません。国連には頑張ってもらいたい。