昨年まで中国のインターネット通販サイトや量販店などで氾濫ぎみだった「トランプ」の名を冠した商品やサービスが続々と姿を消している。米大統領のドナルド・トランプ氏(70)が10年以上も前から中国当局に拒絶されてきたブランドの商標登録が、昨年11月の大統領選当選後になぜか一転して認められ、今年2月に正式に登録されたことが背景にありそうだ。
近平国家主席(63)による4月の訪米と米中首脳会談がみこまれる中、対米関係の行方に気をもむ中国の“気くばり”なのだろうか。
中国語の当て字で「トランプ」の発音に近い「特朗普」「川普」「創普」などを使った商品として昨年まで実に200種以上が流通していた。全自動便器やコンドーム、医療機器や空気清浄機、食品からホテルなど建物の名称などまで幅広い範囲で使われていた。
このうちコンドームや医療機器などがすでに「トランプ」としてはネット上で検索できなくなった。当局にトランプの商標を取り上げられた可能性がある。
ネット上になおも残る商品は「創普TRUMP」ブランドの全自動便器で5999元(約9万9000円)や日本製をうたう「TRUMP」ブランドの首からぶら下げる効果も怪しい携帯型の空気清浄機255元(約4200円)などなど。
中国には、商標を政治的に使用しているか?