旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

奥州道中二十七次 街道めし8 大田原宿「岡繁」

2019-12-03 | 旅のアクセント

 平家物語・屋島合戦の「扇の的」で著名な那須与一の出生地として知られる大田原。
宿場特有の道筋を鉤状に進むと昭和28年創業の「岡繁」がある。
先ずは生ビールで喉を潤したら、今日の街道めしは "オムビーフライス"。
特製オムライスに逸品のビーフシチューをトッピング、2倍おいしいと自画自賛の一皿だ。 

2017/12
 


メトロに乗って 秋から冬へ都心を移ろう 南北線を完乗!

2019-12-01 | 呑み鉄放浪記 地下鉄編

 降り注ぐようなシャンパンゴールドは、東京大学本郷キャンパス。
正門から安田講堂まで続くイチョウ並木が黄金に輝く美しさに見惚れてしまう。 

朱漆が若く華やかな「赤門」は旧加賀藩上屋敷の表御門、中山道にその豪壮な姿を見る。
地下鉄が通じて便は良くなったけど、受験生にとっては最も道程が遠く険しい学府だ。 

 全線開業は2000年、東京メトロ・南北線は比較的若い路線だ。
埼玉高速鉄道から直通するエメラルドグリーンの6両編成に赤羽岩淵から乗車する。 

 東大前に続いて後楽園に途中下車、地上に立派な駅舎が建っている。

東京に残る深山幽谷「小石川後楽園」は、水戸徳川家上屋敷の回遊式築山泉水庭園。
ビル群やDOMEを背景に、ハゼノキの「赤」やイロハモミジの「紅」が美しい。 

渡月橋から西に目を遣ると、紅葉が通天橋の「朱」を際立たせている。

 三度目の途中下車は溜池山王、首相官邸や議員会館を見上げる低地を外堀通りが貫く。
赤坂見附から虎ノ門に至る外堀を兼ねた上水源「溜池」が地名の起こりと云う。

駅から赤坂見附方面に戻ると、皇城の鎮「日枝神社」が小高い丘に鎮座している。
境内には巨大な碁盤が置かれ、晴れ着姿の子どもたちが祖父母の求めにポーズをとる。 

 溜池山王を出たエメラルドグリーンの6両編成は白金高輪で三田線と合流して目黒へ。
ここまで40分の南北線の旅だけど、電車はこのまま東急・目黒線を経て日吉まで走る。 

 

 目黒駅西口の横丁風雑居ビル、せんべろ的居酒屋「蔵」のちょうちんに「赤」が灯る。
14:00開店の有難いこの店、すでに隣りの青年はカウンターにうつ伏している。

 

こんな感じの酒場だから、基本に忠実に "ポテトサラダ" と "マグロ納豆" あたりを注文。
コの字カウンターで、一杯目は "サッポロ生" をぐびりとやる。  

 

二杯目からはご常連氏に倣ってホッピーを飲む。寒い季節になると "肉豆腐" が嬉しい。 
季節移ろう都心を縦断して、さまざまな「黄」や「赤」を感じた南北線の旅なのだ。

東京地下鉄・南北線 赤羽岩淵~目黒 21.3km 完乗 

ミス・ファイン / 石川ひとみ 1979