ロシア日記

~ペルミより愛を込めて~
日本語教師と雪のダローガと足跡

~サンクトペテルブルグ~
雪の上の足跡

楽しい時間。

2013年11月21日 | 日記
 2か月前からプールへ行き始めました。
学校のプールをただで使わせてもらえるので、授業が終わった後の水曜日と土曜日の夜はプールの日です。
授業後の生徒との会話も早々に切り上げ、足早にプールへ向かいます。
これから本格的な冬へ向かうロシアの貴重な運動時間です。

 この間、プールで泳いでいたら一人の女の子が「一緒に泳ごう」と話かけてきました。名前はイリーナと名乗りました。少し浮世離れした不思議な子で、私がゴーグルの買える場所を尋ねていたら、自分のゴーグルを貸してくれたり親切にお店の場所を教えてくれたりしました。

 そして、今日、泳いでいたら、再度イリーナに会いました。一緒に泳いでいる最中、イリーナは何歳?とか、どこの学校に通っているの?とかそいういう他愛のない会話をしました。イリーナは「10歳」だと答えました。そして「学校には通ってないの。家で家庭教師の先生と勉強しているの」といいました。不思議に思いましたが「ロシアは学校で勉強するのと家で勉強するのと選べるんだね」と私も言いました。

 イリーナのお母さんはアーリャといいました。アーリャが「今からお茶に来ない!?」と誘ってくれました。イリーナの家へ行き、夕飯をご馳走になりました。アーリャから、イリーナは糖尿病だから学校に通えないのだと聞かされました。普通の子よりも疲れやすいので、連続で勉強することができないらしいのです。それを聞いたときに、イリーナがどうして私を誘ってきたのか、イリーナのもつ浮世離れした雰囲気はどこから来たのか分かった気がしました。どこか世間にもまれていない森の中からでてきた妖精のような空気感をまとっているのです。

 アーリャはやはり、イリーナの病気が気がかりらしく、中国へ行っての針療法をさせたいと話していました。
そして私に日本語コースや中国語コースの授業料などを聞いて熱心にイリーナに勧めていました。けれどイリーナは「英語だけで十分」と言って取り合いません。
食後は、イリーナは私に手品を見せてくれたり、アーリャと三人で一緒にYoutubeを見たりしました。

 家に帰ってきてルームメイトのユーリャに「どこに行ってたの?」と言われました。事情を話し、話し終わった後、「すごく楽しかった」といいました。「なんでこんなに楽しかったんだろう」と考えてみると、イリーナが日本語にまったく興味がなく、一人の人間として接してくれたからだと思いました。私は日本語の先生なので周りの生徒とはなるべく平易な日本語でレベルに合わせた文法を使って話すよう心がけます。これは私の仕事だからです。それに、この地方都市のペルミでは日本人は珍しいので、私が日本人であるからこそ誘ってくれることもたくさんあります。

 けれど今日はそうではなく、イリーナとアーリャは好奇心からではなくて自然な心でお家に呼んでくれ会話してくれました。これは私にとって非常にうれしいことです。気楽なのです。心から安らげ楽しめました。
家に帰ってきて、無事に帰った旨をアーリャに電話しました。電話を切った後、「やったー!!友達ができた!!」と叫びました。


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1 コメント

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楽しい時間 (hisaesann)
2013-11-23 21:04:12
素敵なお友達が出来て良かったね・・・!!
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