nekomitu日記

ポンコツ日記

飲めない

2016-07-17 12:55:17 | 日記


私は、見た目「凄い酒豪」に見られる「もー随分飲んでるんでしょ?」と言われる事もしばしば…

しかし…実はお酒が全く飲めない?飲まない?のである。
冬季限定チョコレート「ラミー」が限界(笑)

その理由
①お酒はマズイ…飲むと不快
②多分身体に合わない(過去に飲んだ時全身の痒みと寒気が襲って大変なことになった。注射のアルコール綿で赤くなる)

私全く飲めないので…と言うと「うっそ〜」とか「やめたんですか?」と100%言われる始末(笑)

そんな私だが…
十代の時から23歳まで、昼間の仕事だけでなく、水商売(スナックやクラブ)で働いていた。
お酒を全く飲まないから「車で通勤するホステス」だったのである(笑)

好きでその仕事に就いた訳ではなく…

二十代前半に、ローン詐欺に合い…多額の借金を背負ったため、その返済のために、学歴のない私がやむなく選択したのが手っ取り早くその仕事だった。

ある日の事…お店に来たお客様に「君はお酒を飲まないで接客が出来て周りをよく見てるから、うちのクラブにチーママで働かないか?」と引き抜きにあった事もあった…。

その頃わたしは、自衛官のエリートとお付き合いをし、婚約していたのだが、何処かでいつも引け目を感じていた。両親も片親だし…学歴も中卒だし…借金はあるし…相手は、中流家庭の長男で出世を約束された人…

結婚できたら幸せだろうと思ってはいたけれど、どうしてもコンプレックスが拭い去れずにいた。

この彼には1日も早く水商売を辞めるように言われていたので、当然悩んだ…。

と同時に「本当にこの人にふさわしい女になれるのだろうか?そして幸せになれるのだろうか?」
と思い始め、少し距離を置くようになっていた。

そんな折、お店のお客様として来ていた
見た目は人が避けて通るような厳つい見た目で
だけど、笑うととても爽やかな笑顔の男性から
告白された…。

後に分かったけどヤクザみたいな…ではなく正しくモノホンだったのですが…(笑)

その時、何故かこう思った「私に相応しいのはこの人じゃないか?」と…。

結局、クラブのチーママになる事もなく、エリート自衛官と別れ、その人とお付き合いを始めてすぐ、妊娠がわかり娘を授かり一回目の結婚をしたのである。

そこから先の人生は、あまりにも濃すぎるので…
この辺りで止めておこう…ついつい本題から逸れてしまった(笑)

で…本題に戻り何が言いたいかというと…

この「お酒が飲めないのに水商売をした」経験が
どんな仕事よりも勉強になり、その後の職業人生の糧になったという事…。

薄い烏龍茶を、水割りと偽り飲んでいた私は、
飲めないのに、どんな人であっても、上手く話さなくてはならない…カラオケは歌わなければならない…

場を盛り上げ、お客様に楽しんでもらわなければならない訳だ…時にはアフターでお客様と食事に行ったり、同業のお店にお付き合いで顔出したり…。毎日朝方まで全てを「素面」でやっていた訳です。

周りは当然酔っている人ばかり…
私は至って冷静で客観的…記憶も明確だ…
ニコニコ笑い周りに合わせながら、時には酔ったふりしながら…

頭の中では、明日の昼間の仕事の心配や、如何にお客様の下心をすり抜け、この場を上手くとり繕い、いち早く帰るか?という戦略を頭の中で練っていた(笑)

そんな毎日を過ごしていると、洞察力も鋭くなり「ひとの本質」を見るようになり、特に、日頃とは別人のように、酔って醜態をさらす女性を見ると「飲めなくてよかったわぁ〜」と妙な安心感も込みあげたりして…

そのおかげで

場の空気を読むことや、接遇、コミュニケーション、酔っ払いの対処の仕方、男性の自尊心を傷つけない断り方…初対面の人からの話の引き出し方、などなど…

知らぬ間に身についていった訳だ。
何より物怖じしない「度胸」がついた気がする。


この経験が、のちの職業人生にどれほど役に立ったか…

たとえば、

営業の仕事、販売の仕事、接客業、マネジメント、秘書、カウンセリング、コーチング、コンサルタント…

どの仕事を取っても、対人スキルを必要とする仕事で、この経験が活かされたのは間違いない…。

お酒を愉しく飲んでる人を見ると「楽しそうでいいなぁ〜」と思ったし、
時には「あなたは飲まないから隙がなくて…」「口説けない…とっつきにくい…」と多々男性に言われたこともあり…(笑)

なんだか私は人生随分損してる気がする…と思った事もあったし、未だに「こんな時お酒が飲めたらいいだろなぁ〜」と思う事も正直あるけれど、

お酒が飲めないが故に、こんなに得した事もたくさんある訳です…

百々のつまり…「飲めなくてlucky〜」と思えるのです。

酔った人から、後日よく聞く言葉で「昨夜の記憶がなぁ〜い」「二日酔いで最悪」「自己嫌悪だわ〜」の感覚が正直分からないので、楽しい記憶は楽しいまま覚えているし、自己嫌悪になる事もない。

もちろん…最悪な嫌な記憶も明確に残ってる訳なんですけどね…。

だけど、大切な人と過ごした時間や、幸せな記憶は誰だって覚えていたいのではないだろうか?

大切な人のふとした表情や言葉、その時の温度感…

思い出したくても思い出せない…より
思い出して温かくなる方がいい…。

しかし…その逆当然ある訳で…

大切な人から受けた心ない辛辣な言葉、その時の表情もしっかり覚えている訳ですけどね…。

人それぞれの受け止め方があると思うが、
今となっては「飲めない」事が本当に良かった…と思うようになった。

しかしながら…

少しくらいほろ酔い加減の女性の方が、きっと可愛いのだろう…そして楽しめるのかもしれませんね…^_^

お酒を程よく飲める…それが一番いいのかもですね。