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ぶろぐ猫の目

笑う門には福来る・・

実験中

黒川博行著 国境

2021-11-05 17:46:38 | 読んだ本の紹介

最近、阪神電車にかえたので座って通勤できるようになりました

阪神は40分くらい乗ってるので、時間を持て余します

なもんで、本を読もうと思い

家にあった文庫本を片っ端から読んでるのですが

黒川博行先生の「疫病神シリーズ」がくそ面白いです

今週読んだのが、「国境」疫病神シリーズの2作目ですね

疫病神シリーズとは、

主人公、建設コンサルの二宮がいろんな事案に首を突っ込むのですが、

金の臭いに引き寄せられてイケイケやくざの桑原が割り込んできて

しのぎにしようとするのですが、行く先々でトラブルを巻き起こすという話



今回読んだ「国境」は、その名の通り北朝鮮を舞台にした壮大なストーリーで

疫病神シリーズの中でも一番の秀作といわれてます。

なんと2008年の作品ですが、ちっとも色あせない。



ストーリー

建設コンサルの二宮は、金に困っており

金の臭いのする話にはダボハゼのように食いつきます

あるところの紹介で北朝鮮に建設機械を輸出する話を仲介することに

朝鮮人のブローカー趙を奈良の建設機械屋に斡旋し手数料を稼ぎますが

趙は詐欺師で機械代金を決済せず北朝鮮に逃げてしまいます

奈良の建設機械屋は暴力団関連の会社で二宮に詰め腹を切らせようと脅します

方や二蝶会の若頭島田も趙に北朝鮮でのカジノ話にのせられ

3千万円の出資をだまし取られます。

趙は関西一円の組筋から出資金をだまし取り10億もの金を懐に

北朝鮮へと逃げ込んだのです。

島田の命を受けた桑原は二宮とともに趙を追って北朝鮮へ向かいます。



想像を絶する北朝鮮のお国柄

二宮の幼馴染の在日朝鮮人をガイドとして同行してもらい

北朝鮮に住む知り合いから情報を得ようとするのですが

自由に外を歩くこともままなりません

電話すらできない。

短気な桑原は、深夜ホテルを抜け出して趙の行方を捜すのですが

そこで北朝鮮の愚連隊と出くわします

愚連隊の頭の黄と意気投合した桑原は黄に懸賞金を餌に趙の居場所を探らせます

すったもんだの末、趙が中国国境近くの町へ逃げたことがわかります

二宮と桑原は一旦日本に戻り、再度中国から北朝鮮へ密入国し

趙を追います

中国人李さんのガイドで密入国した2人は

趙を追い詰め、金のありかと黒幕を吐かせましたが

3人は北朝鮮の国境警備軍に追われる羽目に

命からがら豆満河を渡った二宮は、桑原と李と離れ離れに

桑原はきっと死んだに違いない

悲しみつつ桑原の弔い合戦とばかりに

日本へ戻った二宮は、趙から聞いた黒幕を追いますが

そこには更なる危機が待っていたのです



とまあこんな感じ

800ページからの大作ですが

一気に読めますよ

北朝鮮の実情、15年も前の話ですが、

飢えに苦しむ人民の状況がリアルに描かれてます

今も変わらないんでしょうね



一気に引き込まれて読み進みます

そして信じられないスピードで事件は大詰めへ

果たして二宮は金を回収することができるのか?



ラストのページで思わず目頭が熱くなること必至

やってくれるぜ


コメント (2)
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