奈良のむし探検

奈良に引っ越しました。これまでの「廊下のむし探検」に倣って「奈良のむし探検」としましたが、動物・植物なんでも調べます。

午前中の散歩 虫探し

2021-11-27 21:06:27 | 奈良散策
奈良散策 第292弾


11月26日の午前中は久しぶりに接写を持って虫探しに出かけました。だいたい探す場所は、花とか大きな葉とかです。今頃咲いている花はセイタカアワダチソウ、ノゲシの仲間などで、大きな葉というのはアレチウリとかギシギシとかです。





最初はアレチウリの葉で見つけた虫です。アシブトコバチの仲間ですが、風で葉が揺れてうまく撮れませんでした。でも、後脚の色から、ハエヤドリアシブトコバチではないかと思っています。この仲間は「新訂原色昆虫大図鑑III」に綺麗な絵が載っています。



これはミナミアオカメムシの5齢幼虫。





アブラムシの有翅型です。これだけでは何だか分からないのですが、過去に撮った写真を見ると、先日撮ったガマノハアブラムシの有翅型に似ているようです。





オニノゲシにもアブラムシが付いていました。タイワンヒゲナガアブラムシです。こういう群れになったアブラムシはどれを撮ったらよいのか迷っているうちにシャッターを押してしまうので、どれにもピントが合っていないことが多いです。今度はちゃんと撮ろうっと。



ナナホシテントウ





それに、ヨモギハムシ



ハエは採集しないと科も分かりません。



これはギシギシの葉についていたハグロハバチ幼虫。





如何にもハエという感じのハエです。これも採集しないと何とも言えないのですが、胸背に4本の線があるのはイエバエ科かなと思うのですが、CuA+CuP融合脈が翅端まで達しているようなので、ヤドリバエ科かもと思っています。



何の気なしに撮ったツボミです。何でしょうね。





最後は口吻の長いガガンボです。これについては以前も見たことがあります。その時は、ヒメガガンボ科のGeranomyiaではないかと思ったのですが、「日本産水生昆虫第二版」を見ると、口吻の長いものはGeranomyiaのほか、ElephantomyiaとHeliusがあります。このうち、Elephantomyiaの口吻は体長の半分より長く、Heliusは頭部の2倍程度というので、おそらくGeranomyiaでよいのではと思っています。「日本昆虫目録第8巻」には、Geranomyiaは7種2亜種が載っています。このうち、本州産は4種。採集すれば何とかなるかもしれません。虫はまだまだいたのですが、続きは次回に回します。

雑談)今日は家族と一緒に奈良市まで行って食事をし、ついでに「ならまち糞虫館」に行ってみました。今まで名前は何度か聞いたことがあったのですが、行ったのは今回が初めてです。狭い路地を進むと、そこに「ならまち糞虫館」がありました。家族があらかじめ場所を調べておいてくれなかったら、たどり着かなかったかもしれません。民家を改装して作られたようですが、1階は綺麗な展示室、2階はセミナー室になっていました。内部は明るく、糞のイメージの丸い球の上に標本を刺していて、面白い展示だなと感心しました。糞虫というとフンコロガシをイメージするのですが、日本産でフンコロガシをするのは体長2mmくらいの1種で、後は糞を引っ張ってくるという館長さんのお話は面白かったです。小学生の研究報告なども置かれていたので読んでみると、よく観察しているなと感心しました。なかなか見ごたえのある昆虫館でした。


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