村田久行 『緩和医療学』Vol.5 no.2 2003
スピリチュアルペインを「自己の存在と意味の消失から生じる苦痛」と定義。ペインが生じる要因を「人間存在の時間存在、関係存在、自律存在」から考察し、スピリチュアルケアを提供するための指針を提案している。
スピリチュアルケア、スピリチュアルペイン、スピリチュアリティについて、多くの先行研究を踏まえて、丁寧に論述されている。学術的な面が強く、言葉のひとつひとつを読み込みのに時間がかかったが、スピリチュアルについての理解を深めるために、とても勉強になった。
引用
・(先行文献から引用)終末期がん患者のスピリチュアルペイン⇒「人生の意味・目的の喪失、衰弱による活動能力の低下や依存の増大、自己や人生に対するコントロール感の喪失や不確実性の増大、家族や周囲への負担、運命に対する不合理や不公平感、自己や人生に対する満足感や不安の喪失、過去や出来事に対する後悔・恥・罪の意識、孤独、希望のなさ、あるいは、死についての不安といった広範な苦悩」
・スピリチュアリティとは⇒内的自己と他者との相互作用、超越者との相互作用を伴った「つながり」である。
時間存在である人間、関係存在である人間、自律存在である人間…この側面からペインの構造を解明し、それを支援するための指針が提案されている。患者が失っていると感じている側面について、支援者は「その側面はまだ有しているのだ」と知らせていかねばならない。そのためには冷静であり、敏感であり、俊敏でなければならないと感じた。そしてなによりも、感受性が豊かであることが求められると感じた。
スピリチュアルペインを「自己の存在と意味の消失から生じる苦痛」と定義。ペインが生じる要因を「人間存在の時間存在、関係存在、自律存在」から考察し、スピリチュアルケアを提供するための指針を提案している。
スピリチュアルケア、スピリチュアルペイン、スピリチュアリティについて、多くの先行研究を踏まえて、丁寧に論述されている。学術的な面が強く、言葉のひとつひとつを読み込みのに時間がかかったが、スピリチュアルについての理解を深めるために、とても勉強になった。
引用
・(先行文献から引用)終末期がん患者のスピリチュアルペイン⇒「人生の意味・目的の喪失、衰弱による活動能力の低下や依存の増大、自己や人生に対するコントロール感の喪失や不確実性の増大、家族や周囲への負担、運命に対する不合理や不公平感、自己や人生に対する満足感や不安の喪失、過去や出来事に対する後悔・恥・罪の意識、孤独、希望のなさ、あるいは、死についての不安といった広範な苦悩」
・スピリチュアリティとは⇒内的自己と他者との相互作用、超越者との相互作用を伴った「つながり」である。
時間存在である人間、関係存在である人間、自律存在である人間…この側面からペインの構造を解明し、それを支援するための指針が提案されている。患者が失っていると感じている側面について、支援者は「その側面はまだ有しているのだ」と知らせていかねばならない。そのためには冷静であり、敏感であり、俊敏でなければならないと感じた。そしてなによりも、感受性が豊かであることが求められると感じた。
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