ブログ de なんで屋 @東京

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10/19 なんでや劇場レポート2 ~金貸しの没落=私権原理の終焉~

2008-10-25 22:01:09 | なんでや劇場
みなさん、こんばんは☆

本日も、なんでや劇場レポート1に引き続きまして
『中~長期(今後3~10年)的な世界情勢』について
日本を守るのに右も左もないから、記事を紹介したいと思います

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(以下引用開始)
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■ブレトン・ウッズ2→アメリカの切り捨て
米国の命運を巡って、海の向こう欧州からある大きな動きがあった。
10/15にイギリスのブラウン首相がブレトンウッズ2を提案したのである。


以下田中宇の国際ニュース解説 2008年10月17日
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>この会議は、G7(米英独仏伊日加)+BRIC(露中印伯)+その他の主要国(南アフリカ、サウジアラビア、メキシコなど)が、早ければ11月中に、おそらく米ニューヨークに集まって、金融機関に対する国際的な規制強化などについて話し合い、IMFと世界銀行という、1944年の「ブレトンウッズ会議」によって作られた国際金融機関の体制見直しや、潰れかけている国際貿易交渉であるWTOのドーハラウンドの再交渉体制などを決めようとするものだ。

>重要な点の一つは、ロシアが、英主導の第2ブレトンウッズ会議の開催に賛成していることである。今のロシアと英国は、仮想敵どうしである。露は、対露包囲網を作りたがる米英中心の世界体制が崩壊し、露中などBRIC諸国が、アジアやアフリカ、中南米などの発展途上国を率いて、世界を安定させるという非米同盟的な展開を望んでいる。金融破綻して自滅しかけている米英を、露が助けることは、露が敵視する米英中心体制を延命させてしまう。

>しかし英が、IMFや国連を改革し、露の満足するような非米的な新世界秩序を作ることに同意するのなら、話は別だ。今回、英が主導するEUのブレトンウッズ2構想は、G7とBRICが対等の立場で参加する形になっている。EU議長の仏サルコジ大統領は、今後の国際金融体制を作る際には、先進国以外の諸国の利害も尊重せねばならないと表明している。露としては、他のBRICや途上国を率いて、英が率いる先進諸国と対等に論争し、その上で新たな世界体制が作られるなら、英米中心体制を壊せると考え、ブレトンウッズ2会議の開催に同意したのだろう。

>米覇権の崩壊を見越した新世界秩序作りを提唱したのは、英政府が最初ではない。9月末から10月上旬にかけて、ロシアとEUとの間で、米が展開した単独覇権主義を再現させないための多極的な新世界秩序作りについての話が進んでいた。「第2ブレトンウッズ会議」を最初に提唱したのは、仏サルコジ大統領で、9月26日に仏ツーロンでの講演の中に盛り込まれていた。
>この時、英政府は猛反対し、サルコジ案を潰してしまった。英は、自国が主導しない多極型の新世界秩序には反対だった。
>しかし英は、その1週間後、ワシントンでのG7会議に向けて、唐突に態度を転換し、サルコジ案と似たような趣旨の、全EU的な国際金融救済案をEU内で提案し、同時に英ブラウンは、第2ブレトンウッズ会議を開くべきだと言い出した。
>英はその後、主導権をとろうと動き回り、ブラウン首相は10月15日には、ブラジルや中国などの政府トップに電話をかけまくった。仏サルコジは同日、英が主導権を奪おうとしていることに対抗し、独自の国際金融救済案をEUに提案し、英仏が主導権の奪い合いをしていると報じられた。
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以上引用終わり

ブレトン・ウッズ会議とは、1944年に開かれた連合国通貨金融会議であり、この中で
①米ドルのみを兌換通貨とする固定為替相場制
②IMF、世界銀行の創設
が決められ、事実上ポンド覇権(イギリス)の終焉とドル基軸通貨体制が決定された。

今回のブレトン・ウッズ2は、ドル基軸通貨体制という60年間の米国覇権の見直しを意味することになる。
これは、元々は仏サルコジ首相が提案したものだが、G7を主導したイギリスが、金融救済策がわずか1日しか効果が持たないことを見届けると、翌日英ブラウン首相から再度提起された。

ここで重要な視点は、従来アメリカと一心同体であったイギリスがとうとうアメリカは持たないということ見通し、 『アメリカを切り捨てる』(注)という判断を下したことにある。ロシアなどは元々英米中心体制の崩壊を画策し、中国やBRIC諸国などと協調して非米同盟的な展開してきたが、遂にイギリスを中心とする欧州主要国もアメリカの切り捨てを認めたのである。



■金貸し規制→金貸しの没落へ
ブレトンウッズ2の提案の中身は、金融規制(監視体制)の強化と言われている。
新ブレトンウッズ体制は、新たな金融秩序への期待感!

これは金貸し規制の強化であり、これが実現すれば金貸しは没落する。
金貸し支配の強いイギリスは金貸しが利権を失わないように当然優位な政策を画策するだろう。他の欧米各国も金貸し(の息がかかった者)が出席することが予想される。
しかし、BRIC諸国は金貸し支配ではないし、中ロは政治が金貸し支配からの独立性が高い。
従って金貸しの思い通りに事が運ぶことはない。
いずれにせよ、ブレトンウッズ2では金貸しと反金貸しの壮絶なせめぎ合いとなる。
しかし、金貸し規制の強化は進み、3~10年後の間には金貸しの没落が明らかになるだろう。世界の民意が反金貸し共認に向かっているからだ。
反金貸し共認の拡がり

そしてその過程で、中央銀行が大量に発行した膨大な国債の利息をどうする?という問題から、利息不要の国家紙幣の発行に転換することになる。
これで、金貸しの存在基盤は決定的に崩壊する。


つまり、中長期的には米ドル基軸通貨の崩壊⇒半年後に多極通貨へ転換(注)⇒それでも破綻で銀行国有化→その1~2年後に国家紙幣の発行という流れに世界は向かう。
その間に世界の民意は大多数が反金貸しに転換し、金貸し規制が法制化されていく。



■金貸しの誤算~貧困の消滅から私権原理の終焉へ
今回の金融覇権闘争の先導役であるD.ロックフェラーの戦略(ロスチャイルド潰し⇒多極通貨体制の設立)はなぜ破綻したのだろうか。

彼の誤算は
①カギを握る日本の支配が中途半端にしかできなかった。
②米大統領選で共和党敗北が明らかになり、それまでに決着をつけるべく勝負に出ざるを得なくなった。
③D.ロックフェラーの想定よりも早く銀行国有化が実行される。そうなるとロスチャイルドはつぶれない。
④ましてや世界共認で金貸しが封じ込められることなど想定外。

と複合的に考えられるが、最大の誤算は、
‘70年貧困の消滅→私権原理の衰弱の必然的帰結としての金貸し支配の終焉を予期できなかったことだ。
70年私権が終焉したにもかかわらず日米で新自由主義政策が強行されたのは金貸し支配によって、人々の意識転換を遅らせていたからである。だが金貸し没落は、私権原理の最終崩壊を意味し、10年後には世界は共認原理に本格的に転換していくことになる。

(注)金貸したちはドルが暴落した場合に備えて、貿易決済の基準通貨として世界の主要通貨のバスケット通貨を構想していると考えられる。この新基準通貨を基準にして各国の通貨の価値が計られることになる。円>ルーブル・元>ユーロ>ドルという順になることは必然。アメリカを切り捨てるという意味は、この貿易決済用の新基準通貨ができれば、その下でドルが下落しても放っておくという意味。

∵ドル基軸通貨に代わる世界共通通貨はいきなりは難しい。通貨を統一するには国債発行権を分配する権限をどこが持つのか?という問題に直面するからである。それができるのは世界政府樹立であるが、現時点では現実的ではない。
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(以上、引用終わり)


いかがだったでしょうか
全世界的な反米共認の高まりと共に、金貸し没落による『私権原理』から『共認原理』へ転換していく社会がより鮮明に見えてきましたね

ブレトンウッズ会議について、もっと知りたい方々のためにこちらの投稿も紹介
しておきます
 新ブレトンウッズ会議は、金貸し包囲共認か?新たな抜け道の共認か? 世界の世論が評価し審判する時代へ

そしてこの11月15日のブレトンウッズ2に向けて、世界は着々と動き出しているんです


ASEM:EU、首脳会議で中印の取り込み狙う 新ブレトンウッズ会議の前哨戦


明日のなんでや劇場レポート3も楽しみにしていてください




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2 コメント

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ブレトンウッズ2は。。。 (ニシヒデ)
2008-10-26 22:23:18
ブレトンウッズ2(金融サミット)は、国家という旧い枠組みにおいて統合階級に座している首脳達による主導権争いの域を超えないように思います。

反金貸し共認の形成→金貸しの没落というタイミングを逃さずに、「新しい社会統合機構」を作っていくことが、共認原理で統合される社会を実現することになると思います。

【参考】
超国家・超市場論16 ゼロから、自分たちの『場』を作る活動(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=32085
超国家・超市場論17 新しい社会統合機構が、国家機関を吸収・解体する(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=32086
超国家・超市場論18 認識形成の『場』を構築することこそ、真の社会活動である(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=32087
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Unknown (トマトの成分)
2008-10-28 19:27:00
ついに(やっと?)みんな、アメリカを切り捨てる決心がついたんですね
次世代は、事実追求をしていく世界共認を作っていきたいです
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