鎌倉天地人

鎌倉医療オンブズマン

嫌な違和感と予感ー「何のために生きるのか」を問責される時代が来る?

2015-09-15 23:01:58 | 日記

「何のために生まれて 何をして生きるのか?答えられないなんてイヤダ」ーーご存じ『それゆけ!アンパンマン』の主題歌だ。私はアンパンマンもバイキンマンもドキンチャンも好きだ。曲もいいし映像もいい。ともかく元気が良い。そのうえでどうもいただけないのが歌詞だ。歌詞だけ読むと古い記憶が蘇り、脳の奥につかえてしまう違和感がある。「何のために生まれて 何して生きるのか 答えられないなんてイヤダ」がどうもダメなのだ。
先日ラジオを聞いていたら国会でのデモ参加者が「何のために生きるのか答えられないなんてイヤダ」と発言しており、同じ言葉がなんと『月刊日本』にもあった。末尾の「読者より」は編集者の意図が出ているので関心があり、欠かさず読んでいるのだがその中に「『人生は何のために死ぬべきか』の本意」と題した思索家と名乗る読者からの手紙が載っていた。どんな内容だったのかは省く。私はそのタイトルに関心がある。
「何のために生きるのか」ーー「何のためでもなく生きていることは後ろめたい、責められることなのか?」--。「何のために生きるのか」。
杉本五郎と言う軍人がいた。1900年広島生まれで陸軍士官学校卒業後、37歳の時中国山西省で戦死している。彼の遺稿『大義』は烈々たる太い一本の天皇信仰で貫かれており『大義』には「わが児孫のもって依るべき大道を直指す。名利何するものぞ、地位何者ぞ、断じて名利利欲の奴となるなかれ。」と諭初に記して、「士道、義より大なるはなく、義は、君臣を以って最大となす。」と続く。
戦時中は何のために生きるかは自明だったかもしれない。しかしその、純粋で剛毅な義が、これまで書いたシリーズ①~④で明らかにしたように欺かれていたのではないかーー。失意の奈落に堕ちたのが戦後になってからの戦争認識でだった。今でも日中戦争・太平洋戦争に対しては真逆の認識の違いは残っている。
私の時代に引き寄せるなら、70年安保闘争で大学は「学園紛争」と呼ばれ、その前哨戦である東大安田講堂の「攻防」はテレビ中継され、耳目を集めた。しかし、この学生運動「全共闘」も「日共系」の全学連もイカサマだったというのが今では、その渦中にいた今日66~67歳のオジイチャン達の偽らざる共通認識ではないのか。懐古的に「激しい素晴らしい闘いだった」というのは運動に参加していない者の、当時の指導者を気取った発言に違い無い。
●失意のどん底で発狂したり記憶喪失、背骨を損傷して以来車イス生活の学友
失意のどん底で、私の友人には失意のどん底で発狂した学友や、敵対セクトから背骨を損傷され43年経った今も車イス生活を余儀なくされている学友を忘れることが出来ない。私自身も生きたい一心で、ある期間記憶喪失に陥った。田端駅に掛かる陸橋を歩きながらここは何処だろうと言う記憶がある。 何が正しかったのかよりも、嫌悪すべきイージーさに満ち満ちていた、今思えば暗い時代だった。
●「この渡世にゃあ時効はねえんだ」という、失敗の怨念の瘡蓋
しかし当時は「何のために生きるのか」が明瞭で疑いようも無かった。判で捺したように、ドグマ的だった。このドグマはどのような論理であったのか?この落差は何処から来たのかまだ分析し難いものがある。運動の破綻は運動方針の誤謬と言うのはあまりに楽観的だ。すべてそこに納めてしまうには割り切れないものがある。当時のセリフで言うなら「この渡世にゃあ時効はねぇんだ」と恨んだ体制にも言いたいし、味方の戦列にも言わねばならぬ”決め”が、逃げたい気持ちの中にもまだ胸の底にうす黒く潜んでいる。「何のために生きるのか」は他人からは指図されたくはないのだ。他人から問責されたくはないのだ。背負うものは自分で判断する以外何があるというのか?余談だが吉本隆明の転向論に共感するのはこのためか?
「何のために生きるのか」「何のために死ぬべきか」は欺瞞の塊だ。そんな問責が大手を振って他人を圧する時代に入りつつあるのか?それはあまりに他人の存在に無知だし、人権に疎すぎるし、問題の設定が「ボキャ貧」すぎやしないか?
●「何のために生きるのか」が明快なら花火をドーンと
逆に言うなら「何のために生きるのか」は明快すぎて、まぶしくて、花火でもドーンと打ち上げましょうか?と半畳を入れたくなるほどだ。実相は黒々とした暗渠がその地下に走っていて、暗渠には時が経って腐乱した死屍が累々。腐臭をムンムンと放っているのではないか。
杉本とは違った意味で「大義」が「大義」であるほど腐乱はすすみ爛れ、腐臭はあたりに充満するほどで、それを貪り食う悪鬼どもがいるーーと想像してしまう。
●「何のために生きるのか」の嘘くささフンプンに鈍感な編集者
「何のために生きるのか」「何のために死ぬべきか」の嘘くささに気づかぬ『月刊日本』の編集者は危険だ。何度も言っているように私は主筆の南丘喜八郎氏に期待するところは大きい。彼の人物が無ければ『月刊日本』は道を誤ってしまうだろう。伝統を喪失した単なる愚かな右翼雑誌になってしまうだろう。日本ナショナリズムはその危険を内在しているからだ。
●再構築しなければならない「日本ナショナリズム」と背骨をなすべき「共生」
「日本ナショナリズム」を再構築しなければならないようにも見受けられる。それは「共生」がキーワードとなるのではないか?
いうならば、「何のためにも生きない」「生きるまで生きる、お迎えがあるまで生きる」が正解ではないのか?そうすれば何かが見える筈だ。それは「何のために生きるのか」より高次元だろう。いや、高次元であるかどうかも問うまい。「絶対無に近づいた安静がある」といえばいいか?
私にはまだ分からない。


安保法案採決で緊迫:大手メディアの弁慶の脛「新聞再販売制度は独禁法違反嫌疑」で公取に提訴?

2015-09-15 18:39:37 | 日記

大手メディアのゴマカシが酷いことが天下に知れ渡ってきた。とりわけNHKは放送倫理に違反スレスレで安倍政権を応援している。もちろん視聴者の財布でだ。NHKの堕落、権力追従は甚だしく、私は1年前から放送料を払っていない。先日も支払い催促状が届いた。私はNHK横浜に電話して放送内容が放送倫理にも違反するほど偏っていて、公正・厳正ではないので、もう見ていないから払わない」と告げた。「それは違反です」と答えた。「テレビはもう捨てた。テレビが無いことも知らないで請求書を出しているのか?」と逆に質問したら、度々送ってきた請求書が来なくなった。NHK横浜はそんな杜撰な体制で請求書を発行しているのだ。商品が届いていないし、求めてもいないのに請求書を発行する。しつこいくらい執拗に届く。良心的な人は押し問答した挙句、根負けして払ってしまうのではないか。 とにかく杜撰なのだ! NHKラジオについても。このところ秋雨前線と台風の影響で茨木、千葉、栃木、群馬など広範囲に集中豪雨に見舞われ堤防が決壊、多くの被害が出た。また阿蘇山の小噴火で朝から夜まで報道が占領された。阿蘇山の噴火は被害はあったものの、人的被害は幸いにも免れた。私は参議院の安保法制論議を聞きたかったのだが聞けずじまいだった。NHKが安保法制を報道したくないから、自然災害にかこつけて報道しないのではーーと勘繰るのは当たっていないと分かっていても、その考えを抑えがたいのは私だけだろうか。
大手新聞社の記事が反安保法案について反対運動の動きを伝えない。公正・厳正さに著しく欠けている。しかし運動がこれほど大きくなると、さすがに黙殺は出来ない。昨日、今日の社説は安保法案についての態度を明らかにするものだった。
●立論破綻の証左でしかない読売の社説「安保法案審議 今国会で確実に成立させたい」
読売新聞は13日付けで「安保法案審議 今国会で確実に成立させたい」と題した社説を掲げていた。「論陣を張る」などとはとても言えない代物で目的は民主党を詰って戦列を攪乱させることにあるのは一読すれば明瞭な社説だ。悪質と言ってもいいだろう。
安保法案を支持する論拠はどこかというと①「法案は、集団的自衛権の行使の要件を、あくまで日本の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある「存立危機事態」に厳しく限定した。日本周辺有事における米軍艦船の防護などを想定したものである。」としている。また②「過去の最高裁判決や政府見解の基本的論理を踏襲し、法的安定性も確保されている。」と。何処からそのように断定できるのか不思議な論立てをしている。
①について、ホルムズ海峡まで派兵することが「日本の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある『存立危機事態』なのか?あきれて口をアングリ開ける以外ない。
②については「政府見解の基本的論理を踏襲」というが、その解釈は恣意的であってはならず、当時の現場の解釈の張本人である内閣法成局長官のほとんどが「集団的自衛権は違憲」だと明言しているのではないか。山口元最高裁判所長官も9月3日朝日新聞とのインタビューで「少なくとも集団的自衛権の行使を認める立法は、違憲と言わねばならない。我が国は集団的自衛権を有しているが行使はせず、専守防衛に徹する。これが憲法9条の解釈です」と「集団的自衛権の行使」を認めておらず「違憲」と断じている。
最近では、8日の参院特別委の参考人質疑で、大森政輔・元内閣法制局長官が集団的自衛権については「政府は今まで、自衛隊の保有は認容できるが、集団的自衛権の行使は否定すべきと確認し、堅持してきた。個別的自衛権と集団的自衛権は決して同質ではなく本質的差異がある」と疑問の余地がない。そのうえで昨夏に解釈改憲を閣議決定したことに対し、「我が国を取り巻く国際的な安保環境の変化を考慮しても、内閣の独断であり許容できない。閣議決定でなし得ることを超えた措置であり無効だ」と切り捨てている。
●強弁ではなく詐術猛々しいプロパガンダ
これらの発言を全く無視しているのは強弁を通り越して「詐術猛々しい」ともいえる。嘘でも百回言えば真実になる―ーとのヒトラーのプロパガンダそのものだ。
反論すればきりがないので、止めるがこの強弁はいくら合理的な根拠を探しても論拠が無いことを示している。破綻していることの証左だ。
さて、大手メディアの向う脛だ。最大の弱点は読者が不買運動を始めることだが、これはなかなか声にならない。威力業務妨害などと難癖をつけられて告訴されるのを避けたいからだ。従って名だたる個人や組織はそのような発言は控えることになり、私のような風聞に属する声のみが可能になる。新聞社の司法へのシンネコは水面下で深く浸透している。新聞社の法務を相手に時間を取られ裁判費用を用立てるのは、普通はなかなか出来ないのでタブーになってしまう。
●新聞価格は一定水準で統一されている、公取法違反の嫌疑
もう一つの弱点は再販売制度だ。新聞は再販売制度維持によって価格を一定水準で統一されている嫌疑がある。公正取引委員会が動けば新聞社は驚天動地に陥るだろう。大手新聞社はどこも公取に大変な気を使っている。安倍首相から一流料亭で奢られている分、公取を奢っているかも知れない。全く水面上に浮かない話題だ。
あと数日で反安保法制運動が一つのピークを迎える。安倍首相は4月訪米の際にアメリカとの密約をしているだろうから、どんなに反対があっても、強行採決するに違いない。安倍は日本のことや日本人のことは考えていないのだ。日本の民族派が安倍支持率30%を支えている主体なのだろうが、全くの誤認だ。警戒すべきは近隣の中国や北朝鮮ではなく、安倍の言葉の詐術にこそ警戒しなければならない。しかも愚かな水準の嘘をついて恥じないのが安倍首相の特徴だ。
●安倍内閣を倒せるか?安倍と自公を追放できるか?踏みにじられた怒りを選挙に!
反安保法制の闘いは次は選挙で自公を凌ぐこと、落とすことであるのは誰もわかっていることだろう。問題は怒りを、人々の声を踏みにじられた憤怒を持続することが出来るかどうかだ。大手マスメディアはこれまでにまして安倍内閣のプロパガンダに努めるに違いない。安倍内閣支持率UPに貢献するに違いない。しかし、アベノミクスとやらは向こう四半期内に正体を現すだろう。私たちの時間の何分の1かを反安倍内閣、安倍内閣打倒・追放に向けて割かなければならないだろう。1カ月のうちの数日を恒常的に反安倍内閣に使う事態が来る。総選挙で総てを決するまで。もちろん安倍内閣を倒せればそれは早まる。これが大手メディアやNHkを厳正・公正な報道に近づけるだろう。


辺野古基地反対闘争に異変が起きている?-工事再開準備しながら協議会設置の二枚舌の安倍内閣

2015-09-10 00:49:44 | 日記

琉球新報9月9日電子版によると「菅義偉官房長官は9日午前、首相官邸で安慶田光男副知事と会談し、基地負担軽減策や沖縄振興について随時話し合う「政府・沖縄県協議会」(仮称)を新たに発足させることについて提案した。安慶田副知事によると、協議には政府側から官房長官と外務、防衛、沖縄担当の3閣僚が出席するほか、沖縄側からは知事と副知事が参加する。安慶田副知事は会談後、「話し合いの窓口ができたということは評価できる」と述べ、知事に報告後、会議の在り方を含めて前向きに検討を進める意向を示した」ーーという。会議は「基地負担減と振興策がテーマ」だという。
●中谷防衛相は県の調査が終了し次第工事再開を言明
中谷元・防衛相は8日午前の閣議後の記者会見で、米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた作業は、「県の潜水調査が終了するまでは再開しない考えを示した上で、調査が終了すれば工事の再開に向けて必要な検討を行っていきたい」と述べ、再開に向けて準備を進める考えを強調している。
片方の手で刃を握りしめながら、もう一方の手で握手を求めるーーこんなミエミエの子供の騙しの手法がどうして通ずるのか?菅義偉官房長官の姑息な詐術に、安慶田副知事が中心になって沖縄方をまとめているのではないか?翁長知事はこの提案に慎重ではないのか?それにしても、ミエミエなのに拒否して「承認取り消し」に動かない翁長知事はどうしたことだろう?
●キャンプ・シュワブゲート前には市民が終結、座り込み
一方、琉球新報9月8日電子版によると、 「8日午前、米軍キャンプ・シュワブゲート前には移設に反対する市民ら約40人が集結し、座り込みによる抗議運動を展開している。沖縄平和運動センターの大城悟事務局長は、7日に決裂した県と政府との集中協議に触れ『10日からは工事の再開も予想される。状況は厳しくなるかもしれないが団結して頑張ろう』とあいさつした。」として、緊張が続いていることを伝えている。
県の潜水調査が終了するまでは政府は動かないというから、当面は政府の言う通り協議会に参加して、工事が再開したらまた考えればいいという判断なのだろうか?私にはそうとは思えない懸念がある。沖縄在住ではない私が沖縄に深い関心があるのは、沖縄は日本の縮図だと認識しているからだ。その思いは改めて書くとして、私の懸念は運動の高揚と裏腹に切り崩しの懸念だ。
●安倍内閣が最も恐れている事態は「行政協定反対」
運動は本土の安保法制反対の盛り上がりと連動してきた。安倍政権が最も恐れていた方向に進みつつある。つまり、「日本の平和と安全を誰が脅かしているのか」が明らかになる方向へ運動は発展しつつある。ハッキリ言おう。元凶は一つ。「行政協定」が日本の独立を侵害している!安保体制は政治、経済にわたっている。日本の主権を侵しているのは「行政協定」という、日本でありながら、日本ではない基地、そこで起きた事件は米兵が公務とするなら裁判権も無い基地が存在していることだ。しかも、多額の思いやり予算を出して、米兵や米将校に豪華な福祉・休養施設を提供している。その根っこに運動は迫りつつあり安倍政権は恐怖におびえている。日本の運動に怯え、米から管理能力を問われやしないかと怯えているのだ。
●協議会開催中は工事着工に入らないーーという確約が欠かせない
沖縄の辺野古基地移転反対闘争は、菅官房長官の詐術で、目くらましされながら、騙されたという口実を作って、移転工事を再開し既成事実を重ねてしまい、運動のエネルギーをへし折る作戦なのではないか?それに安慶田副知事、翁長知事が取り込まれるならば、この提案に乗るのは危険だ。明確な確約ー協議中は工事再開には入らないーという確約を結ぶべきだろう。菅が果たして了解するか?--詐欺か沖縄振興を考えているのかの試金石になる。
●国際舞台で沖縄の現状、日本の現状を訴え、広く理解を求めるべき
そして、来るべき法廷での闘争に備えるべきだろう。それは外交でもあり、翁長知事の提案ーースイス・ジュネーブで行われる国連人権理事会での演説に自ら出席し、基地問題を訴えることについて、私は全面的に支持する。沖縄の現状、つまりは日本の現状を訴え、広く理解を求めるべきだ。


自民に恐怖を覚えた安倍総裁の無投票再選 粛清人事で支配する静かなファシスト国家化 

2015-09-09 22:22:19 | 日記

いまさら取り上げるまでもないーーと自民総裁選挙を考えていたが、この異常さは恐怖さえ覚えるようになったので少し書こう。ちなみに9日付けの各紙の社説を取り上げると以下の通り。
新聞社説一覧 (2015/09/09)
朝日新聞
安倍総裁再選―民意とのねじれを正せ
在外被爆者―違法状態に終止符を
読売新聞
安倍総裁再選 経済再生に最優先で取り組め
毎日新聞
社説:司法試験漏えい 公正さ保つ仕組み必要
社説:安倍総裁再選 無競争信任におごるな
日本経済新聞
向こう3年間の重みを自覚せよ
産経新聞
【主張】安倍総裁再選 日本の立て直し加速せよ 脱デフレへ「継続」では足りぬ
東京新聞
安倍首相が再選 論戦なき総裁選の憂い

以上、見出しを見ればおおよその内容が判断できる。経済に期待をかけ、ボロ(真実)が出始めた「アベノミクス」邁進を促しているのが読売、産経だ。一方、無風総裁選挙に奢るなかれと戒めているのは朝日、毎日、日経、東京だ。私が注目、恐怖を感じたのは産経報道でだ。安倍の恐怖人事には何処も触れていない。
9日付の記事全文を載せたいくらい、削りようのない記事にまとめられているが、あえて抜粋する。
●野田支持18人→10人満たずーーの激烈な潰し
「自民党の野田聖子前総務会長が総裁選出馬に必要な20人の推薦人を集められなかったのは、安倍晋三首相が無投票再選にこだわり、首相側近や党執行部が激しい切り崩し工作を行ったからだ。野田氏が一時、推薦人を18人集めたとの情報も流れたが、告示前日の7日には「10人に満たないレベルまで減った」(首相側近)という。」と切り崩しがいかに熾烈だったか伝え。「『安全保障関連法案の参院審議を考えれば、総裁選を行う余裕はない』 複数の関係者によると、首相は4日、谷垣禎一幹事長と党本部で面会した際、野田氏の出馬の動きを警戒するように強く指示した。」と「異例の党本部を訪れ」て、「強く指示」している。野田議員の支持基盤を潰す戦術に出て、「ある女性議員には、官邸関係者が議員の支持団体に働きかけ、協力を思いとどまらせた。別の議員には地元の県連幹部に推薦人を辞退するよう説得させた。」というから、念の入った締め付けだった。
●古賀誠氏潰しに血眼だった安倍と側近 12人支持→2人支持に
「首相側が特に気をもんだのが、岸田派の古賀誠名誉会長の動きだ。古賀氏は複数の同派議員に対し、野田氏の推薦人になるよう強く求めていたからだ。」「古賀氏と同派議員との2日の会合には12人が集まったが、最終的に野田氏の推薦人になることを了承したのは2衆院議員にとどまった。」と、あたかも憲兵隊を動員して政敵の動向を逐一探った東條英機を彷彿とさせる。
「首相は7日夜、岸田氏に『ありがとう』と電話。岸田氏は周辺に『こういうことを言う人でないのに』と驚きを隠さなかった。」と子細に報じている。こういうところはさすがに産経だ。
野田議員の総裁選出馬断念記者会見は野田氏の口惜しさを十二分に伝えていた。これは安倍に対するだけではなく自民党の不甲斐なさに対してのものではないか?
●改造内閣での人事は総裁選の論功行賞と粛清人事で
10月にも改造内閣が発表される段取りだ。すでに、ひな壇に座る派閥も人物も、論功行賞で決定されているだろう。つまり、人事で縛り、敵は徹底して追い落とす懲罰(見せしめ)人事をする。はっきり言うなら粛清をする。野田聖子議員がその対象になるかどうかは、世評におもねる必要から不遇処分されるかどうかはわからない。しかし古賀誠氏や野田氏を支持した人物は手酷い処遇をされるのは目に見えている。安倍粛清が安保法案を強行採決した後なされるのだ。自民党が愚かと言うより、無思考のファシストの政治巣窟色を濃厚にする。
●偏執狂じみた東條に瓜二つの粛清人事は独裁者の萌芽
戦前、東條英機首相が憲兵隊をゲシュタポのように、私兵化して使い、警察は中野正剛代議士を執拗に追い、逮捕した。しかし逮捕理由が準備できず、強引に憲兵隊の軍法会議に掛けられようと謀られて、中野は自刃してしまう事件があった。東條の報復人事は偏執狂そのものだった。石原莞爾も退役させられたし、例は他にもある。安倍が東條にダブって見える。それをおだて、「バンザイ、バンザイ」と喝采している自民党の安倍支持勢力を見ていると、胸糞悪くなるのを通り越して、恐怖すら感ずる。安倍には独裁者の萌芽が見えた。
●大手メディアは軽減税率の飴で沈黙 巨大広告企業が支持
大手メディアが主面切って論戦しない、暴かないのは、すでにご承知だろう。メディアは消費税提言税率の飴を舐めさせられて沈黙しているし、その音頭を取っている巨大広告媒体産業が裏に支えている。しかし弱点が無いわけではない。読者がおかしいぞゾーーと新聞社の読者応答室に電話を入れれば震え上がるだろうし、購読拒否・不買運動が起これば、たちどころに論調を変えるのは間違いないからだ。読者には勝てないのだ。
●健全な、リベラルな保守が駆逐されようとしている
日本は緩慢に、巧妙に、狡賢く戦時体制にすでに自民党は動員、内部統一されている。自民党政治はカネだ。私の知っている『月刊日本』(鎌倉中央図書館にも在架)は、珍しくカネに潔白なリベラルな月刊誌だが、そのような保守は今や少数派になってしまった。健全な保守が、リベラル保守が駆逐されようとしている。
●ファシスト国家化の裏には黒々とした巨額な利権・ポストかカネが動いているはずだ
政治はカネが通り相場で正しい。そして緩慢なファシスト国家化の裏にも隠されている黒々とした大きな真実があるはずだ。特にカネか利権に関して巨額が動いているはずだ。戦前もそうだった。何処にあるか? ひとつは原子力発電、もうひとつは東京五輪。さらに防衛関連で巨大なカネもしくは利権が動いているーーのではないか。ポスト・地位も利権の一種だ。いずれ巨額なカネに化ける。戦前の歴史を詳細に検討すると、多くの貴重な真実を教えてくれる。


安倍の二枚三枚舌、東芝の粉飾決算、司法試験漏洩、麻生財務相の軽減税率「面倒くさい」発言

2015-09-09 12:55:11 | 日記

先ず安倍首相の「侵略否定発言」から話たい。
安倍首相はこれまで折につけ、日本の太平洋戦争や日中戦争を「侵略戦争」とは認めていない発言を度々している。安倍談話後、国会で追及された安倍首相は、「侵略は定義による」と度々くり返した。2015年8月15日安倍晋三首相は、14日の70年談話発表の記者会見で、「先の大戦における日本の行いが侵略という言葉の定義にあてはまればだめだが、あてはまらなければ許されるというものではない」と強調した。さらに「具体的にどのような行為が侵略にあたるかいなかについては歴史家の議論にゆだねる」と述べ、日本の戦争が「侵略」かどうかという問題を曖昧にしている。
●70年談話諮問委員の川島教授が語る議論  「侵略概念は曖昧」は一人だけ
あたかも16人の諮問委員会ではそのような議論が沸騰、交わされたかのようにして追及を避けていたが、実態はまるで違っていたことが明らかになった。70年談話の諮問委員である川島真東大大学院教授自身が語ったものだから、風聞ではない。
韓国中央日報による「米国の要求入った安保法案、安倍問題ではなく日本の問題」と見出しした記事は以下のとおりだ。
「16人の諮問委員の1人である川島真・東京大学大学院教授が、談話発表の直後に韓国をしばらく立ち寄った。中央SUNDAYは彼に会って、談話が出てくるまで内部でどのような議論と論争があったのか、安倍首相の内心は何だったのかなどについて聞いた」と言う9月7日付けインタビューだ。
「『--安倍談話の諮問委員はどのような立場だったのか。』
『安倍首相が左から右まで16人を参加させて世論を取りまとめた。1931年以後(筆者:「満州事変」を指す?)の侵略という表現について諮問委員16人のうち14人は完全に日本が侵略したと同意した。私も14人の中に含まれる。残りの2人のうち1人は31年ではなく37年(筆者:「盧溝橋事件」を指す?)以後に侵略が始まったと主張した。残りの1人は侵略概念が曖昧だとして謝罪に反対した。』」と、核心的な打ち明け話をしている。
●国際的に「侵略の定義」はある。現状は利害関係があり認定できないだけ
国際的に「侵略の定義」は無いのだろうか?
国連安保理でも国連総会(1974年の国連総会で決議された「国連決議3314」)でも決議していることはネットを調べれば容易にわかる。しかし日本の外務省が何かと言い逃れているところが分かりにくい、複雑だ。役人言葉を縦横無尽に駆使して分かりにくくさせているのだ。決議を引用すると長文になるので省くが早い話、現在起こっている騒乱を侵略かどうかには慎重な判断が必要と言う。現状の侵略戦争は利害関係が発生しているので結論を出しにくい。結果として「慎重論が根強い」のだ。このような理屈は高校生ですら理解できるだろう。安倍に問うているのは現在の侵略戦争ではない。かつての中国、朝鮮での支配が侵略であったかどうかなのだ。答えはすでに東京裁判で判決が下され(私は東京裁判の判決結果をすべて正しいとは思わないが、侵略の認定は正しいと思っている。当時の嶋田繁太郎担当の日本側弁護人瀧川政次郎氏も『東京裁判をさばく』では「満州事変の戦争が侵略戦争であるか自衛戦争であるかを審理しようとしなかったのは遺憾」(338ページ)としながらも「両面がある」と認めている)、日本側被告も受け容れている厳然たる事実がある。それにもかかわらず、底の割れたペテンを駆使して「定義による」とは浅ましい限りだ。そんな曖昧なペテンを弄して言い逃れるならば、いっそ「日本を侵略国呼ばわりする東京裁判は認められない」と旗幟鮮明にすべきではないのか?
●東芝の粉飾決算は刑事事件化せず、原発も減損処理せず
”臭いものには蓋”でごまかそうとしているのが「東芝粉飾決算」だ。
 東芝は9月7日、遅れていた2015年3月期連結決算を発表し、2009年3月期以降の決算をすべて修正した。ようやく決算発表した東芝は事件化しないのか?ーーつまり、刑事事件として立件しないのかが焦点だ。
 2015年3月期決算は1200億円の連結最終利益との予想から(5月に撤回)、378億円の最終赤字となった。また2009年3月期ー2015年3月期の7年間の累計最終損益は447億円の黒字から1105億円の赤字に修正した(2009年3月期も3989億円の大赤字に修正)。連結最終損益で見ると、2015年3月期は黒字予想から赤字へ、過去7年の決算も累計で黒字から赤字へそれぞれ修正されており、重大な修正となる。
 また過去7年分の最終損益修正額は合計1552億円となり、これはオリンパスの最大修正額1178億円より大規模だ。東芝は2015年3月期に至るまで修正が必要とされた数字を延々と積み上げ続けており、オリンパス事件より金額も大きく、はるかに悪質な粉飾決算ともいえる。
 しかし東芝については、なぜか問題が発覚した5月頃から「不適切会計」という犯罪性の薄い表現で報道されていた。「不適切」でも「粉飾」でも、とにかく事実と大きく違う内容が記載された有価証券報告書を延々と受け取っていた金融庁(関東財務局)や、それをチェックすべき証券取引等監視委員会にも責任の一端はあるのは明確だ。
 過去には(いわゆる粉飾決算に限ると)2004年のカネボウ、2006年のライブドア、2011年のオリンパス、2013年のインデックスが刑事事件化し、逮捕者が出た。
 これに対して2006年の日興コーディアル、2007年のIHI、2008年のアーバンコーポレーションは刑事事件化せず課徴金処分で済んでいる。明らかに公正さを欠いた事例がある。東芝はどうなるのだろうか?
決算発表を受けて証券取引等監委員会は「開示書類の虚偽記載に当たると見なし、行政処分として課徴金を科すよう金融庁に勧告する方針である」と日本経済新聞が報じている(9月7日付け夕刊)ことからして刑事事件化することはなく課徴金処分にするようだ。東芝も内示があったのだろう、課徴金は史上最大の84億円として、東芝は2015年3月期決算ですでに計上している。刑事事件化する可能性は「ほぼ」なくなったのだ。
東芝の決算にはヒューッレット・パッカードから買った原子力発電があり、その価値が3・11以降、著しく減価しているのにもかかわらず、本来は減損処理して決算に反映すべきなのにしていない、大きな不明朗さが残っている。これも当局はお目こぼしだ。不公平が甚だしいのだ。高級官僚と大企業の癒着は今更ではないが、誰にも分ることが、大手を振ってまかり通っている。
●司法試験の漏洩問題は一部で常態化していたのではないか?
 司法試験の問題作成を担当していた明治大法科大学院の青柳幸一教授(67)が8日、法務省から刑事告発された。教え子に問題そのものを漏らしていた疑いだという。国内有数の難関国家試験である司法試験の公正さを揺るがす事態に、法学者は「本当ならとんでもないスキャンダル」と口にした。東京地検特捜部が捜査に乗り出しているようだ。「司法試験の公正性に対する信頼を、根底から損なうものだ」。8日午前、法務省で報道機関の取材に応じた小山太士・人事課長は厳しい表情で話した。
 同省によると、明治大法科大学院の青柳幸一教授(67)は、考査委員の中でも「主査」として憲法分野の問題作成のとりまとめ役を務めていた。同教授は同大学院を修了した教え子の女性に、自分が作問に関わった憲法についての論文式試験の内容だけでなく、解答する上で必要な論述のポイントまで、事前に教えていたという。青柳教授とこの女性は調査に対し、漏洩があったことを認めたとも報道している。
この手の犯罪は突発的なものではないだろう。ひっそりと常態化しながら、徐々に広がり、それが内部で緩みが生じ外部に露見したのではないか?一団とは言わないまでも数人の犯罪者が居るのではないか?一人が突出したのだろう。
●麻生財務相の発言「軽減税率の導入は面倒くさい」か?!   
日刊ゲンダイが9月9日報じていた麻生財務相発言も日刊ゲンダイだということで、差っ引いても驚くべき無神経な発言だ。
「『複数の税率を入れるのは面倒くさい』――。麻生財務大臣は4日、生活必需品の消費税率を低く抑える軽減税率の導入を見送る財務省案について、見送りの理由をこう説明した。代わりにマイナンバー制度を活用し、酒類を除く飲食料品については購入額の2%分を後で給付する案を検討しているというが、この給付には上限が設定される。いや、それ以前に『面倒くさい』とはあまりにフザケた発言だ。」という。
麻生はマイナンバー導入に意欲的で、はっきりしているのは国民管理を強めてギリギリに縛り、絞りあげようという魂胆なのだろう。あまりにイージーに考えていすぎはしないか?ゲンダイに掲載してある麻生の姿が怒気を含んで印象的な優れたスナップだった。
●「iSP細胞は有ります」「五輪エンブレム盗作疑惑」同様に、考えていることはパクリだけ、騙すことだけ
生活に困ってのギリギリの犯罪ではなく、この程度ならバレないだろうという、信頼を裏切る犯罪。イージーさの潜んでいる犯罪。「iSP細胞は有ります」や五輪のパクリと同じ。安倍もそうだ。安倍は全部、何から何までパクリだ。自分の頭で考えていない。考えているのは、どのように騙すかーーだけだ。
一連の事件の先には何があるのか?!
●「安保法案は米国の要求があった」と打ち明けた川島教授
決定的なのは安保法制がアメリカからの要求だという”核心的な話題”が、韓国から報じられた。以下の通りだ。
「『--日本国民が抗議デモを行っているのに安保法案の処理を押し切るだろうか。』
『27日前に強行処理する可能性が高い。安倍首相は来年の参議員選挙前に安保法案を処理することを望んでいる。法案は米国の要求があった』」と断言した。
恐らく誰も、事の真偽を探る手立てはないだろうが、事実通りなら勇気ある発言だ。今回の法案を国民の7割が反対との世論調査結果があっても強行採決してでも成立させようとする安倍の反日本的、売国的な姿勢の裏にある真実を表したものだ。安保法案の真実ーーがここにある。