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早くも出てきた「隠れ安倍勢力の詭計」ー「野党再編論」で分裂謀る日刊ゲンダイ記事

2015-09-05 17:04:29 | 日記

いずれ論議せねばならない問題が、反安保法制運動がヤマに差しかかって湧いてきたようだ。運動のヤマが見えてきて、全国の国民の意思が盛り上がってきたことと関係するのか。
「9条解釈、変更するなら改憲が筋、山口繁元最高裁長官語る」と朝日2015年9月3日が報じている。安倍や自民党執行部の最高裁での判断に期待する逃げ道すら、完全に封じられつつある。以下一部を掲載すると…。
「『憲法の番人』のトップを務めた山口繁・元最高裁長官が朝日新聞のインタビューに応じ、集団的自衛権の行使を認める安全保障関連法案を「違憲」と指摘し、安倍政権による憲法解釈の変更や立法の正当性に疑問を投げかけた」というのだ。
●日刊ゲンダイの記事は見逃せない問題を含んでいる 
現状の法曹界は安倍政権の強行姿勢と全く逆に傾きつつあり、安倍政権は八方塞がりだ。そこに出てきたのが9月4日付けの日刊ゲンダイの記事で、重要な内容を含んでいる。以下ちょっと長いが載せると、「小沢一郎氏も動く 9.18安保法案強行採決で始まる『野党再編』」と言う見出しで「不信任案を提出したら“安倍シンパ”かどうかハッキリと色分けされる。安倍シンパの〈次世代、元気、改革〉の野党3党は、不信任案に反対すると思う。恐らく“維新”は、東京組は賛成、大阪組は反対と真っ二つに分かれるはず。いずれ、安倍シンパの次世代、元気、改革、維新大阪組は合流するでしょう。その時、内閣不信任案に賛成した〈民主、維新東京組、生活〉は、安倍批判票の“受け皿”としてひとつにまとまるべきだ、という機運が高まるはずです」という。
●「隠れ安保法制賛成派」が詭計を謀っている
野党再編をキーワードに民主、維新東京、生活が一体となって野党再編に動くと言うのだ。運動はまさにピークに達しようとしているが、これからが胸突き八丁。安倍も死に物狂いで強行しようとしている。さもないと、密約を守れないからだが、反対勢力がピーク後の「野党再編」を議論するのは、謀略ではないのか?焦点をズラス策略ではないのか?
それは反安保法制をメーンとしながら、実態は反安保法制ではなく、反安保法制運動を分裂させる動きだ。「隠れ安倍政権」の動きではないのか。
今後、運動内部に「反共」「共産党排除」「ヘイト共産党」が前面に押し出され、安保法制反対が後ろに追いやられ始める動きが出てくる可能性は否定できない。言うまでも無く、運動の分裂を画策した陰謀だ。
●統一を維持して安倍内閣に対峙できるか
統一戦線が持続できるか、分裂するかーーと言う段階に入ろうとしていることを示している。
「反安保法制ー反憲法違反」が貫けるかどうか。今まで、歴史的に見ても、戦前、戦争に突入する際に反共攻撃は多々あった。「アカ攻撃」だ。自由主義者は沈黙していたら、自由主義者にまで攻撃は及んで防御できないまでになっていたーー。
●沖縄から統一戦線の教訓を学べ
同じ過ちを繰り返してはならない。「アカ攻撃」は分裂工作であることを見抜かなければならない。
沖縄では自民から共産までが同一線上に立ち、手を携えて基地反対闘争を戦って、有利に戦いが進んでいることは、大きな教訓になる筈だ。先日も、沖縄にアメリカの良心的な知識人が多数連帯を表明した。
●辺野古承認取り消し声明にヨハン・カルトゥング氏など新たに28人加わる
琉球新報2015年8月31日によると「辺野古承認取り消し声明」に海外識者が、新たに28人賛同、30日までに声明への最終的な賛同者は計109人に上った。という。新たに加わったのは、「平和学の父」として世界的に知られるヨハン・ガルトゥング氏、北アイルランド紛争の解決に尽力したノーベル平和賞受賞のマイレッド・マグワイア氏、米国のベトナム戦争撤退に影響した機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」をリークした元米政府高官のダニエル・エルズバーグ氏らだ。
安倍政権は死に物狂いでアメリカの守旧勢力の支持・応援を取り付けているが、「安保法案を花道に安倍退陣というシナリオの現実味」と日刊ゲンダイ2015年9月3日で高野孟氏が指摘するように、米も見放しつつあるのが、最近の水面下の傾向だろう。
●「アカ攻撃」の有効性を軽視してはならない
日本歴史初めての大きな民主主義運動が高揚を迎えている。しかし残念ながら、私は「アカ攻撃」の有効性を否定できない。「アカ攻撃」は典型的なヘイトスピーチであり、問答無用の暴力だ。ここには、議論のひとかけらもない。議論の封じ込めだ。よしんば「アカ攻撃」が具体化したなら、理性的にその議論封じ込めの暴力的分裂策動を見抜いてほしい。メディアは大方は乗らないだろうが一部は同調する懸念がある。産経の非理性的な記事を読んでいると、特に朝鮮半島や歴史認識では懸念を抱かせるに十分だ。メディアはどう転ぶかわからない。自民が極端な意見広告を出すかもしれないし、消費税の軽減税率(新聞は現行据え置きとする案で、新聞協会は要望している)をエサにメディアの懐柔を企むかもしれない。
●共産党はフトコロ広く深く、統一戦線戦術に長けて欲しい
共産党は統一戦線貫徹のため必要なら妥協もすべきだろう。柔軟、フレキシブルな連携が求められる。お馴染みの「明るい○○をつくる会」だけでは今回の運動を指導出来ないと思われる。全く今までとは違う質と規模の運動が起こっているからだ。既存の運動勢力の支援に徹することが大事だろう。小沢一郎氏と組むのも拒否すべきではないだろう。小沢一郎氏も同じ壇上で手を携えるえるべきだろう。そこに国民の意思があることを括目して指導者は見なければならない。
●今、必要なのは統一戦線の接着勢力
今、待望されているのは、反安保法制での運動の統一の接着勢力だ。分裂勢力は見えてきたが統一接着勢力がまだ見えていない。時間が気懸りなのは私だけではないだろう。この安保法制が阻止できれば、一段日本の民主主義の成熟度は増すだろう。逆に阻止出来なければ落胆も深いに違いない。確かに最終的には選挙で安保法制勢力を退場させることが目的になるに違いないが、私には、反安保勢力が総選挙まで、力を維持できるか楽観できない。
●日本の民主戦線の真実性が問われている
運動が更なる高揚を迎えるとき、統一待望の波が生まれるかどうかーー日本の民主戦線の質が問われだした。