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GGニュースウォッチ10日:①追悼野坂昭如 戦意と含羞の人 硬質で鋭利な武器のような文体とやさしさ

2015-12-10 23:32:03 | 日記

●追悼 野坂昭如

[作家・野坂昭如さんが死去 「火垂るの墓」などで直木賞 日刊ゲンダイ2015年12月10日 
 小説「火垂るの墓」や「四畳半襖の下張」裁判、ヒット曲「黒の舟唄」などで知られ、さまざまな分野で活躍した野坂昭如さんが9日に亡くなったことがわかった。85歳。
  9日午後9時過ぎ、東京・杉並区にある自宅のベッドで、意識がない状態でいるのを妻が発見。その後、病院に搬送されたが、午後10時半ごろ、死亡が確認された。
  1930年、神奈川県鎌倉市生まれ。小説「エロ事師たち」で63年に作家デビュー、67年に「火垂るの墓」「アメリカひじき」で直木賞を受賞した。歌手としても「黒の舟唄」などのヒット曲がある。作詞家として「おもちゃのチャチャチャ」で日本レコード大賞童謡賞を受賞。83年6月の参議院選挙に、第二院クラブの比例代表名簿1位として出馬し当選。同年12月、参議院議員を辞職し、金権政治を批判して田中角栄元首相と同じ新潟3区から出馬。注目を集めたが次点で落選した。

(GG:怒りの切っ先が硬質で鋭利な戦術と戦略を併せ持った作家だった。文体がそのまま武器であるかのような作家だった。今時は居ない。昇華力もあった。やさしさが怒りに満ちていた。犬のようなムダ死にをさせられた死者に寄り添った感覚を持ち続けたを人だった。反近代に抜け切れる唯一の人だった。不条理を不条理と言ってしまわず、受け入れるでもなく、峻拒するでもなく、狭間で自身を浮かせることのできる人だった。今を捕まえながら、遠くまで行ける人だった。すべての作品が緊張感とエンターテインメント精神に溢れていた。  野坂昭如 戦意と含羞の人だった)