名古屋棋士会

名古屋発!日ごろの出来事や囲碁のこと、身内話など、素顔のままに棋士仲間でつづるブログです。

地獄、極楽の話[3]

2008-11-12 10:14:12 | 山城
お地蔵さんや天女でもおられるかと思ったが、そんなお方は1人もいらっしゃらない。
中の構造は地獄館とちっとも変らない。
真ん中にテーブルがあって、白い布がかけてあり、大きな鉢や丼に御馳走が盛ってある。同じことだ。
ところが、こちらのお客さんは、みなデップリ肥って血色がいい、みんな楽しそうに話をし、歌を歌っております。
組織は同じだが、空気が全く違う。たしかに極楽だ。
こちらの方は、手が椅子に縛ってないのかと見ると、やはり左の手が椅子に縛ってある。さじが短いのかなと思って見ると、やっぱり六尺ほどある。
地獄も極楽も、組織は全く同じことである。
どこで違うのかと思って、暫く見ておりますと、こちらの方は、長い匙で御馳走をすくって、向い側のお客さんに、あなた、いかがでございます、どうぞどうぞ、あなたどうぞ、と、人にすすめておる。
これなら匙の長いほうがよろしい。
すると向こうからも、どうぞといってくださるから、そうでうかいただきましょうと、ちょうだいする。
なるほど、地獄も極楽も、組織は全く同じことだが、自分だけが食べようと思うと世の中が地獄になるし、まず人に食べさせることを考えて行けば、この世の中が極楽になる、なるほどそれだけの違いだなと気がついたら、やっぱりもとの布団の上に寝ておったという話です。
今の世の中、怒っている人、文句を言う人、難しい顔やしかめっ面をしている人が多いように感じます。
いろんな人に感謝してニコニコして生きていければと思います。
そう言えば張名人が防衛した後のインタビューで、
『家族、師匠、友人、囲碁ファンに感謝してこれからも囲碁を打っていきたい』
と週刊碁にのっていました。
すばらしいと思います。
長文おつきあいありがとうございました。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (匿名希望)
2008-11-12 11:52:53
タイトルは独り占めしないで分け合おうということですか?
Unknown (一棋客)
2008-12-07 23:11:17
法話おもしろいですね。

烏鷺覚えですが、雪斎和尚が竹千代に食と兵と信のどれを取るかと尋ねたエピソードを思い出しました。(山岡荘八 徳川家康)
信がなければ必ず何らかの争いも起こります。組織とか国の強さもこの辺りに依存しているのかもしれませんね。
テレビのニュースを見ている限りでは弱者切り捨ての側面とかが目立つ今日の世相です。ニュースなどはなかなか世間のよい側面を取り上げてくれませんし・・・。
自分に関して言えば、今は家族が飢えることなく普通に生活できています。そのことをまずは感謝しなくてはいけないのでしょうね。極楽へと向かうためには・・・。

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