名古屋棋士会

名古屋発!日ごろの出来事や囲碁のこと、身内話など、素顔のままに棋士仲間でつづるブログです。

続・忘れ得ぬ言葉

2015-02-21 23:27:28 | 柳澤理志

こんばんは、柳澤です。

 

大澤健朗二段から、

「早く続きを書け!!!!」

と言われました。

 

書きます。

 

6子以上の置碁でどうしていいかわからず悩んでいた僕に、

羽根直樹先生がニコッと笑って言った一言。

それは・・・

 

 

「大きい所から順番に打てばいいんだよ」

 


でした。

 

羽根先生が慈愛の微笑みをたたえながら言った、

というところがポイントです。

 

羽根先生以外の人に言われたら、

「ンなこたぁわかっとるわ!」

と思って終わったかもしれません(笑)

 

なぜこの一言に衝撃を受けたのか。

 

あまりにも、シンプルな真理だからです。

 

碁は、極論すれば、

「大きい所を探して、打つ」

以外のことは、何もできないのです。

 

そしてそれは、互先でも置碁でも変わらない、と分かったからです。

 

それまでの僕は、前の記事で述べたように、

「苦しい所に打ち込んでいかなきゃいけない・・・」

というふうに思って悩んでいました。

 

「やたらに打ち込んだら、指導碁を受けられている方も嫌なんじゃないか・・・」

ということも考えていました。

 

しかし、打ち込むときは、

盤上の中で「大きい場所だから」打ち込んだのであって、

「苦しい所に打ち込んだ」のではない。

 

もっと言えば、大きいと思って打った場所が、

たまたま「打ち込み」という名前のつく場所だった。

 

そういうふうに捉え方が変わったのです。

 

パラダイム転換です。

 

ちなみに、そう考えるようになってから、

不思議と打ち込むような手も減りました。

 

別に手を緩めてるというわけではなく、です。

 

相手がどう思うか、とか、

コントロール不能のものを、

必死にコントロールしようとしていたので、

苦しかったのです。

 

「9子置かれた状態で勝ち筋を見出そう」とか、

むちゃくちゃです。

 

できないことをやろうとしてるから、苦しかったのです。

 

言うなれば、

「頑張って空を飛ぶぞ! 必死に努力すれば、きっと宙に浮ける!」

みたいな感じですかね(笑)

 

羽根先生からしたら、

「余計な事考え過ぎだろ、柳澤」

と思われていたのではないかな、と思います。

 

そんなわけで、だいぶ変わった僕ですが、

どうも、未だに「いらんことを考えている」気が、

少し(だいぶ?)残っています(笑)

 

また電流が走るときが、来るかもしれません。

 

ところで、

「大きい所から順番に打つ、ってどういうこと?」

ということについて、もう少し掘り下げようと思ったのですが、

書いてみたら、かなり長くなりました。

 

いったんここで切って、寝かせたいと思います。

 

(つづきます)

  

 

 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
やっと寝られる。 (大澤二段)
2015-02-22 00:28:47
ンなこたぁわかっとるわ!

直樹先生が何て言ったのか気になって、夜も眠れない日々が続いたのに・・・

結局わかったのは柳澤が直樹先生の事を尊敬して止まないってことだけでした。

大きい所から順番に打と・・・
返信する
Unknown (成長したね)
2015-02-22 04:21:05
今日元気でいることが幸せ。
今日食事が食べれて幸せ。
人間は、心が純白であるときにのみ
あたりまえのことが、幸せに感じられるものです。
柳沢先生の心が透きとおっていたからこそ、
羽根先生の言葉が心に入ってきたのですね。
人は誰でも師匠です。
常に己の心をクリアにしておくことこそ、
人間の成長につながると信じています。
返信する

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