ぴよこ日和

いらっしゃいませ。
きたむーです。
お芝居、ライブ、お笑い大好きです。

二月花形歌舞伎 夜の部

2008年02月18日 | 観た
夜の部の前説、もといご挨拶は中村亀鶴丈。
昼の部の勘太郎君と言ってる事はほとんど同じでした。
拍手の稽古もやりましたよ。

菅原伝授手習鑑~車引~
この日ほとんど意識を失いながら観た車引を、本日はしっかり意識を保って観て来ました。
30分程の演目だったんだ・・・。物凄く長い気がしていたんだけど、やっぱ眠気と闘いながら観たからかなぁ。
イヤホンガイドによると、この演目はお芝居云々ではなく1枚の錦絵として美しさを鑑賞した方がよいとの事。
確かに、梅王丸、桜丸、松王丸の衣裳の美しさには目を奪われます。
着物は同じ柄なんですが、襦袢が梅、桜、松とそれぞれの名前にちなんだ柄になっていてそれがまあ美しいのなんの。
そして重そう。
そもそもこの3人は三つ子という設定なんですが、勇ましい梅王丸にたおやかな桜丸、そして今は敵対している松王丸と全く似ていない・・・。
まあ、それがお芝居よと言ってしまえばそれまでなんですがね。
勘太郎君の梅王丸、亀治郎君の桜丸、獅童君の松王丸で、しっかりガイドを聴いて堪能しました。
全く同じ演目を、同じ月に違う役者で観れるなんて、これも歌舞伎の醍醐味ですね。

歌舞伎十八番の内 鳴神
これはもう雲の絶間姫と鳴神上人の色気のあるやり取りが楽しみ。
鳴神上人は大変な高僧で、帝に約束を守ってもらえなかった事に怒り、龍神を滝に封じ込め雨を降らせないようにしています。
そこに帝から勅命を受けた絶間姫がやって来て女の色気で鳴神上人をオトします。
お酒を飲んだ事がない鳴神上人に酒を勧め、したたかに酔わせて絶間姫は封じ込められていた龍神を解き放します。
途端に雷がなり、雨が降り始め絶間姫は逃げ帰ります。
騙された事を知った鳴神上人は激怒し、憤怒の表情で絶間姫を追いかけて行くのでした。
絶間姫に騙された後の鳴神上人の荒事と呼ばれる仕儀が見どころですね。
愛之助さんの鳴神上人、七之助君の絶間姫。
この七之助君の絶間姫の可愛らしい事。今までの中で一番よかったかも。
この絶間姫はもう1回観たいわぁ。

蜘蛛絲梓弦
「くものいとあずさのゆみはり」って読むそうです。
歌舞伎のタイトルって難しいですね。
こちらは‘市川亀治郎六変化相勤め申し候’という事で、亀治郎君大活躍の演目でした。
葛城山の土蜘蛛退治を題材にした狂言で、女郎蜘蛛の精が色んな人に変化して源頼光を襲う様子が描かれています。
亀治郎君がやったのは童、薬売り、番頭新造、座頭、傾城、そして女郎蜘蛛の精と6つ。
ただ衣裳を変えると言うだけでなく、全く別人になってしまう亀治郎君、スゴイ!!
これに勘太郎君の源頼光、四天王の碓井貞光に獅童君、坂田金時に亀鶴さん、卜部季武に七之助君、渡部綱に男女蔵さん、愛之助さんの平井保昌と、浅草歌舞伎の7人が勢揃い。
大立ち回りの後、見得を切る7人はそれはそれは素晴らしく、本当に浅草を飛び出して博多に来てくれてありがとう!って叫びたいくらいでした。
幕が下りても拍手が鳴り止まずカーテンコール。
本当に盛り上がりました。

大盛り上がりの花形歌舞伎も23日まで。
チャンスがあれば幕見ででも観に行きたいくらいですが、まず無理だろうなぁ。
浅草の面々が再び博多座に来てくれる事を祈ってます。
浅草歌舞伎万歳!
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二月花形歌舞伎 昼の部

2008年02月18日 | 観た
2月18日(月)

待ってました!
お正月恒例の浅草歌舞伎の面々が博多座に登場です。



出演者全員の夢だった、浅草を飛び出しての地方公演はこれが初!
皆さんの意気込みも並々ならぬものがありました。

昼の部、まずは中村勘太郎丈のご挨拶から。
初日にはなかったそうですが、2日目からはどうしても自分達の意気込みを博多の皆さんに伝えたいと言う事で、昼の部は勘太郎君が、夜の部は七之助君、愛之助さん、亀鶴さんの3人が交代でご挨拶をする事になったそうです。
勘太郎君はさすがに毎日ご挨拶されているので、話し振りもスムーズ。
「舞台はナマモノなので役者から受け取ったパワーを、お客さんも舞台の方に返してね、その為には拍手が大事ですよ」てな内容のお話でした。
「僕が拍手って言ったら拍手して下さいねー。拍手・・・・って言ったらですよー」なーんて笑いを取るのも忘れず。
会場がいい感じに暖まったところで一幕目の開演です。

義経千本桜~渡海屋・大物浦~
初見です。
有名な知盛が碇を担いで海に身を投げるシーンはポスターやチラシなどで目にしていたので、すっかり観た事ある気がしていましたが、そんな事はないのでした。
ここの場は、安徳天皇が壇ノ浦で死んでいなかったと言う設定でお話が進んでいきます。
壇ノ浦では生き残った平家方の皆々さんが、義経に追われて最早これまでと次々に身を投げて行くシーンでは泣けてきちゃいそうでした。
作者は壇ノ浦であった事をこの場で再現しようとしたのではないかと言うイヤホンガイドを聴きつつ、遠く源平の時代に思いを馳せました。
そして知盛の最期はやはり圧巻。
碇に付いている縄を自分の体に結びつけ、碇を海に放り込んで自分も後向きに海へダイブ。
迫力ありましたー。
七之助君の典侍の局、獅童君の知盛、亀治郎君の義経、男女蔵さんの弁慶と、メインキャラが全部若手の皆さんなので、見応えありまくりです。

高坏
舞踊です。
舞踊なので松羽目物なのですが、この演目ではお馴染みの松の木ではなく満開の桜がバックに描いてあります。
ある春の日、大名が花見をしようと家来とやって来て酒盛りを始めようとするのですが、盃を置く高坏がなく大名は不満です。
次郎冠者に高坏を買ってくるように言いつけますが、次郎冠者は高坏がどういう物か知りません。
それで「高坏買いましょう」と呼ばわりながら歩いて行くと、「高足売りましょう」と言う声が聞こえてきます。
高足はもちろん下駄の事。
しかし高足売りは品物を売りたいが為、高足を高坏と言って何も知らない次郎冠者に売ってしまいます。
役目を果たした次郎冠者はホッとしてその高足に盃を乗せ、大名のお酒を一杯。
一杯が二杯、二杯が三杯となってとうとう酔っ払った次郎冠者は、寝入ってしまいます。
それを見つけた大名。
次郎冠者が買って来た物が下駄だった事に腹を立て叱るのですが、すっかり酔っ払っている次郎冠者はこれこそが高坏だと、下駄を履いて踊り始めます。
この舞踊を創った六代目の菊五郎が、当時流行っていたタップダンスを取り入れたと言うだけあって、軽やかな下駄のタップに会場は手拍子で応えていました。
勘太郎君の次郎冠者、七之助君の高足売りで、兄弟息の合った所も見せてもらいました。
勘太郎君、ホントに楽しそうに踊ってましたよー。いやー至福至福。

団子売
こちらも舞踊です。
この日観た時もそうでしたが、バックの風景は太宰府天満宮。
博多座での公演という事で、縁の風景にしてるそうです。
愛之助さんの杵造、亀治郎君のお臼。
短い舞踊ながら見応えがある部分が、杵造とお臼がひょっとことおかめの面をかぶって踊るシーン。
それまで若々しかったお臼がおかめをかぶるとお婆ちゃんみたいな動きになって面白いんです。
踊りには定評のある亀治郎君、たっぷり楽しみました。

ここで昼の部は終了。
すぐに夜の部が始まります。
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