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総裁選石破総理選出と今後の金融方策の要点:「悪夢のようなアベノミクス」からの脱出

2024-10-08 02:49:30 | マクロ経済

 石破総理が選出された。「法人税増税」や「金融所得課税増税」は経済的に見て正しい政策だ。

 その理由を経済学の観点から「悪夢のようなアベノミクス」と「日銀」、低金利での民間から政府への贈与の悪辣な仕組みから分析し、今後の対応を考察した

①日銀の正常化:金利上昇 「悪夢のようなアベノミクスの負の遺産」

・「悪夢のようなアベノミクス」のため日銀のバランス・シートは国債(591兆円)とETF(37兆円)の買い支えによりいびつになっている( https://www.pictet.co.jp/investment-information/market/deep-insight/20240802.html )

・出口戦略は、国債の残高減少だが、利上げをすると含み損が出る(政策金利2.8%を越えると債務超過 https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2024/fis/kiuchi/0529_2  )、利上げは株価を下げるため株価20,600円をめどにETFの含み益がなくなる( https://www.jcer.or.jp/research-report/20201213.html )

・この30年に及ぶ異常な低金利と倒産保護政策は、既存産業の延命と新規企業の参入障害ともなり、産業革新の衰退となった。さらに、利上げによる円高を嫌う(輸出が低下するという論理)根強い風潮におもねる政策でもあった。この、金融の非効率性が生保の逆ザヤ、銀行の貸出先不足、企業の内部留保の積み上がりというひずみと、非正規労働者の増加による賃金の低下と正社員の賃金低下(人事制度の見直しなどによる)を招き需要が低下した。つまりは、企業による賃金の下げがデフレの要因であった。( https://www.transtructure.com/hr-data-analysys/hr-support/formulate-transition/p7403/ )

②政府赤字利払いの増加:悪夢のようなアベノミクスの悪辣な仕組み

・現在の想定では利払い9.6兆円だが、金利1%上昇により8.7兆円増加( https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA036XR0T00C24A4000000/ )の試算がある

・利払い増加分は今まで、「低金利政策」というマジックにより民間の金利上昇での「恩恵分」を政府の利払いに「贈与」していたとの指摘がある( https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/f09aac3088bf6513bd38bf64088e9cba )これに対して、安倍の珍回答も載せておく( https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/01abee86287e7b5a44c57f4c9ba2670b )

・アベノミクスとは低金利の活用により、民間から政府への贈与を高め、負債は日銀が負い、バラマキ政策に使ったという政府と日銀の一体化した(日銀の独立性を阻害した)仕組みというのが経済的な見方となる

③増税と格差の是正

・利払いが増えるため増税は不可避

・法人税はアメリカのハリスが当選すれば法人税率引き上げとなり、我が国も連動するのがよい。資本金により1億円以下は優遇されている( https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5759.htm )このため、更なる中小企業保護は不要と考える

・所得税の累進化( https://financial-field.com/tax/entry-178958#:~:text=%E6%98%AD%E5%92%8C62%E5%B9%B4%E5%BA%A6%EF%BC%881987%E5%B9%B4,%EF%BC%85%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82 )にともない、最高税率は45%(40百万円以上)となっているが、税率の上昇と金額の低下を図り、同時に、最低税率5%(1.95百万円)の税率低下(0%)と金額の上昇を図る。これにより税引き後所得の格差減少と納税額の増加・利用を図る

・金融所得課税増税は、富裕層の貯蓄の多さに比べ20%程度の税率では、所得税より有利なため、ストック・オプションでの課税逃れなどにもつながる。小口投資の保護には、マイナカードの紐づけにより金融所得の課税控除額などの制度を検討すべきだ

④小子化・教育内容・教育費への重点対応

・増税による余剰資金の活用は、若年層拡大・人口拡大と生産性の向上教育、教育格差の是正に優先的に使うべきだ。

・具体的には、子育ての無償化・優遇、そしてITCやSTEMの教育、実務と連携した大学教育、高等教育への給与型奨学金(成績・所得などでの判断)による教育所得格差( https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/44ef3f721ffd27d5fdccb7f3a39271a6 )への対応が望まれる

・これ以上、シルバーへの配慮は医療費拡大もありできないと考える

 それにしても「悪夢のようなアベノミクス」を引き継ぐ高市にならなくてよかった。さらにアジア諸国と問題を引き起こす右傾化も防止できたと考える。

 安倍政治は利権・忖度・長期政権を麻生・甘利・管・二階などの協力で持続したが、その裏では、裏金や特定宗教との問題が明らかにされた。

 悪夢の長期安倍政権により政治が「公平」、「公正」、「合理的」ではなく、「利権」、「忖度」、「恣意的」であると思い知らされた。(官僚人事の支配・介入、モリ・カケ問題、裏金、宗教支援など)

 まっとうな、金利と競争のある経済社会を望む、バラマキと忖度と利権の政治・政策からの脱却だ


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