n45-50

ロシア・サハリンと北海道を結ぶ架け橋ネット。
サハリン州には。、ロシア人もウクライナ人も住んでいる混住地域です。

地震予知は可能です 早川正士氏インタビュー

2011-06-24 06:08:18 | ロシア・地震予知情報
1.地震短期予知の定義
 ここで言う「地震予知」とは、地震の数日から1ヶ月程度前に地震を予知するという地震の短期予知の意味であり、日本のような地震国では社会的要請の強い課題である。
地震災害を軽減するという目的のためには予知研究よりは防災の方がより直接的であるから、建造物の耐震性等を高めることが必要であることは論を待たない。

 しかし、地震予知ができれば人的損失の著しい軽減だけでなく、防災上からも大変重要であることから、地震予知研究は国民的関心も高く、また学問的に見ても地球科学に残された最大のフロンティアの一つと言っても良いと考える1)~4)。

 更に付け加えれば、防災、地震予知、地震災害事後処理は等しく重要であり、三位一体として考えるべきであると思う。

2.地震予知不可能論の不毛
 「現在の科学では地震予知は出来ない」という見解はかなり一般的のようである。しかしここで注意するべき点がいくつかある。
第一は地震予知の定義である。
「いつ、どこで、どの程度の大きさの地震が起こるか(地震予知の三要素という)を事前に知る」というのが至極当然の定義と思われる。

 それには観測可能な何らかの前兆現象と地震との間に科学的関連があるか否かの確立が最重要であり、ひとたびそれが確立されたら原理的には地震予知は出来たことになる。
前兆現象と地震との関連についての物理学的究明が科学的地震予知といえ、現在我々はこの段階にあるといえよう。

 「実用的地震予知」となると話は違ってくる。
地震予知の三要素を、「役立つ精度」で社会に伝えるという条件が加わるからだ。
ここで重要なのは「役立つ精度」が単義的でなく、地震予知が出来る出来ないという議論を不毛にしがちな原因の一つはここにある。
「東京に一週間程度後に比較的大きな(マグニチュード(M)6以上)の地震があるかも」(これは短期予知)から「南関東地域に十年以内にM8の地震の恐れあり」(これは中期予知(予測)と言えよう)など「役立つ精度」はいろいろあり得る。

 ところが地震学者の中には、初めから著しく厳しい条件を課し、それに適合しない予知は予知ではないとする否定論者が多いようである。
その種の立場からは、「社会・経済損失が大きいから、絶対確実ではない予知はむしろ有害だ」といった議論までもが出るに及んでは何をか言わんやである。

 「東海地方ではこれこれの異常事象がおきているから、当分の間警戒した方がいい」といった程度でも「役に立ち」得るのではないか。

 更に、「東京地区には来週は地震はなさそう」でも大いに有用ではないか。
それすらも失敗することもあろう。
しかし、数回失敗が続いたからといって諦める必要はない。
科学・技術は失敗と成功を重ねて育つものであることを忘れてはならない。

 しかも以下に述べるように実際は地震予知研究は既にかなりのレベルまで到達している。
未完成の度合いを含めて、社会に実状を知らせるのが重要と考え、本レポートを書いている。

 早川氏は、研究者としての開発はもとより後輩の指導にも全力で尽くしている。
地震予知を「天気予報」なみの情報発信が出来ないものかと「小さな会社」を立ち上げる計画がある。 

 我国の災害危機意識はかなり低次元と思える。サハリンマン
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コアラのフロド <koala Frod... | トップ | 色丹島 Sakh.com »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ロシア・地震予知情報」カテゴリの最新記事