私の始まりの古里

　タンス長持ちあの子が欲しい
　　あの子じゃ分からん・・・
　　　茜色の夕日を浴びて
　　　　お下げ髪の友と手をつなぎ遊んだ
　　　　　あの山、あの丘、あの道
　　　　　　今も山並みは幾重にも列なり
　　　　　　　青く変わることなくそこにある
　　　　　　　　私の静かな始まりの古里

（私は山間部の田舎で生まれました、
1945年原爆の落とされた終戦の年です。
両親は市内で暮らしていたのですが、
3人の子供と大きなお腹（私が入っていました）のため、
田舎へ疎開させられたようです。
だから私の子供のころの遊び場と言えば、山や丘や川でした。
今でも時々帰りますが、古里の風景はそのままです。）