万里村奈加の部屋

ネコとつまみ食いと、時々マンガの日々

病気のおみやげ

2009年11月17日 | ネコ日和
結果として、高度医療センターでの王様は、
治療と呼べるほどの治療はしなかった。

体調を整えるために輸液をばんばん入れて、血液の状態を調べることの繰り返し。


副作用の多いステロイド治療は見送り、

今ではビタミン剤も飲まなくなった。


もしかしたら、
丁寧にケアをしてくれる街の獣医さんだったら、この状態には持っていけたかもしれない。

でも、原因がわからず心配し続けることに比べたら魔女はずっと楽になった。
王様の体質とはずっと付き合っていかなければならない。


ただ、病気をした王様は一段と 暴君 になり、夜中の2時から魔女を起こし続ける。


いいよ、もう慣れっこだもんね。
夜中、王様に起こされてソファに寄りかかっていると、
後ろから小さな音が聞こえてくる。


「ぐーるぐーるぐーる……」



王様…、子供時代にしかゴロゴロ言わなかったのに。


そう、王様は病気をして“ぐーるぐーるの技”を覚えた。

魔女はまた骨抜きにされている。

コメント (2)
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