この５日間、王様は毛球症と闘っていた。
毛玉も上手に吐いていたのに。
ウンチに毛玉も出ていたのに。便秘もしていないのに。
(１０日に一度くらいで下痢はしてたけど)
ブラッシングも朝夕2回。
噛みつかれながら、しっかりしてた・・・・はずなのに。
金曜日、突然吐きだして、水を飲んでは胃液ばかりをゲボゲボゲボ。
日に４,５回吐く。
食事も、「欲しいよー」と言いながら臭いをかいだだけでぷいっと行ってしまう。
時々うずくまって気持ち悪そうにしていて、元気もだんだんとなくなっていく。
これはもう、典型的な毛球症。
いつもなら慌てて獣医さんに駆け込むが、
今回は先日の血液検査で異状なしのお墨付きをもらったばかり。
腎臓などの病気が原因で吐いている可能性はほとんどない。
あー、なるほど。
定期的に健康診断しておくと、具合が悪くなったときにすぐ不安要素を減らしていけるんだ。
ウンチも出ていることから、腸に毛玉が詰まっている可能性も低い。
で、ラキサトーンを飲ませることにした。
されどこの毛玉除去剤、王様は大嫌い。
昨年、シリンジまで使って無理やり口に押し込み、口のまわりも襟毛もベッタベタになった。
そのわりに飲ませられる量は少なかった。
この味(カラメル味かな？)が好きなネコがいるって信じられないけど、
ネットで探すとわりと多いんだ、これが。
しかし、今年の魔女は違う。
去年、王様の体調不良から王様の口に薬をほおり込んだり、
最近は歯みがきに再々挑戦したりしていたので、王様の口をこじ開けるのに慣れていた。
両足で王様をはさんで後ずさりを阻止しつつ、左手で顔を抑え、
右手人差し指にラキサトーン(夏は冷蔵庫に入れておく)を１センチほど乗せて、
こじ開けた王様の口の天井(ざらざらしたところ)にラキサトーンを塗りつける。
上を向かせたまま口を閉じさせて、王様に「ぺっ」されないように待つ。
口の中ででラキサトーンが緩んだら、あとは手を離して自分でなめ終わるのを待つ。
これを２～３回繰り返す。
試行錯誤を繰り返せば、出来るようになるもの。
そして、数日。
これしか治す方法はないと思いつつも、
吐かなくなるまでのまる３日、食欲が戻るまでの４日。
魔女は毎日毎日、獣医さんの診察券を眺めて過ごしていた。
おしりはクラウチングスタートのごとく、何時でもダッシュできる状態で。
とりあえず、王様、本日ご飯を食べ始めた。
このまま治ってくれるかな。
でも、これでまだ毛球症が続くようなら、マルガリータにしようかな。
えっ？！
