自然の風景や神社仏閣の景色は、時代が分かりません。時を経ても、面々とその佇まいを保持し続けます。そのことに価値があるからです。開発された建物などが現れれば、時代が推測されます。錦帯橋は、老朽のため2004年に全面改修されましたが、この写真は、1962年の撮影です。橋は復元されたのですから、現在と全く同じです。
橋の上の観光客の風体から、今でないことが推測されます。男性の多くは、正月の明治神宮と同じネクタイにスーツ姿です。女性の多くもスーツやアンサンブルです。少人数ですが女学生もセーラー服が見えます。もちろん、ジーパンや、ブルゾン姿はありません。旅は、“晴れ”の行事だったのでしょう。
モノクロで撮った風景写真は、季節も分かりづらいのです。写っている人物の服装でおおよそを判断します。意識して、雪や特徴のある花を撮し込んだりします。錦帯橋に桜の花が添えられています。4月の初め、山陰山陽を一周した時の記録であったと、思い出します。
右端の・・竣工の看板が読めれば、状況がもっとはっきりしますが、現像後気が付きました。撮影状況を完全に把握していないのは、今も昔も変わりません。これからは、もっと注意力散漫になるでしょう。年のせいには出来ませんが・・。
お写真の1962年といいますと45年前、あたしは29才位の時です。その頃結婚して四年目ですか、まだまだ親もいたし旅行どころではありませんでした。といって何してたのでしょう。ろくなことはしてなかったと思います。電卓片手に(笑い)