漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

朝食の楽しみ

2014年03月28日 | 食べもの

私の若いころは、
朝食と云えども、
味噌汁に焼き魚、漬物など、しっかり食べたものだが、

子供たちが独立し、老親が去ると、
我が同居人ドノのパン食に引きづられ、いつの間にかパン食に転向した。

もちろん、これは、
余計な手間を取らせまいとする、私のこころ優しさゆえの配慮であって、

我が同居人ドノから、
「もう、めんどくさいからパンでいいでしょ」と言われ、

心ならずもそれに従った、

・・・と、云うことでは断じてない。

パン食に転向すると共に、
あさ、果物を食べるのも習慣となったが、

無類の果物好きの我が同居人ドノと違い、
私はそれほどでもないので、
彼女用の皿から一切れ二切れつまむ程度だった。

処がそれもいつの間にか、
彼女につられ、一人前に食べるようになった。

さて、先日スーパーで、
珍しく「木なり」と書かれたハッサクを見つけたので買った。

このごろはハッサク自体を余り見かけなくなったが、
かっては夏みかんと共に晩柑類の王様だった。

処が、その酸味の強さが嫌われ、

最近では、
晩柑類としては新顔の、
“凸ポン”や“せとか”にその座を明け渡しているようだ。

しかし、この「木なりハッサク」だけは別、

いや、よく知られていないから、
人気はともかく、風味の方では、一歩も譲らないのだ。

ハッサクに限らず、野菜や果物には、
成長してからもしばらく収穫せず、熟成させておくと味の良くなるものが多い。

つまり“木熟”、「木なり」である。

ただ、残念ながら、木なりは時期が短い、
したがって、このおいしさも、

今暫くの間の楽しみでしかないのがザンネンだが。








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