漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

学生対機動隊

2014年03月27日 | テレビ 映画 演芸

先日のテレビで、昭和の学生運動の映像を流していた。

学費値上げに端を発した学生たちの反対運動は、
社会への不満表明から、

革命さえ標榜するほどに過激先鋭化し、

ついには違法の大規模な街頭デモへと発展、
それを規制しようとする機動隊との衝突へ向かうのだが、

テレビに映っていたのは、
その「学生対機動隊の対決風景」。

機動隊が縦を並べて規制しているところへ、
角材を手にしたヘルメット姿の学生たちが突入しては跳ね返さる。

その映像に重ねてこんな意味のナレーションが入る。

「学生たちの鉢巻に角材と云う姿は、
 私にはむかしの百姓一揆と同じ姿に写る。

時代の先端を行くと自負し、
革命を唱える彼らが、先祖がえりしているのだ。

彼らは村まつりでみこしをかつぐ若者と同じ熱狂にいる。」

これは民族学者の宮本常一の文章だそうだが、
「う~ん、確かに」と思わせるのは、

白黒で音の無い映像は、
当時の殺気立った雰囲気がうすれ、いささか滑稽にさえ見えるからだろうか。

当時は大騒ぎだったが、
過ぎ去ってみれば、

「驕れる者久しからず ただ春の夜の夢の如し
猛き人もついには滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ。」

過ぎ去ってみれば、
ひとえに「諸行無常の響きあり」ですなぁ。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。