ゴルフのマスターズで優勝した松山選手、
そのキャディーのとった“ある行動”がニュースになってました。
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最終ホールのピンから旗を外して
優勝者が記念にするのはプロゴルフでの“恒例行事”。
早藤キャディは
最終ホール、黄色い旗を外して竿をカップに挿した後、
帽子を取ってコースに向かい一礼した。
この様子は世界中に伝えられ5万件の「いいね」が集まった。
元世界ランキング1位のウェストウッド(英)は
「これまで目にしたゴルフ、
スポーツにおいて、おそらく最も敬意があり、相応しいことだ。
ヒデキ、彼のキャディ、そして日本は素晴らしかった」と投稿した。
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このキャディさんは、
松山選手の大学時代の後輩だそうで、
ご本人は、
「ただ『ありがとうございます』と云う意味で」と仰ってます。
この「競技後、コースに一礼する」と云うのは、
女子マラソンなどでよく見かけるもので日本人なら見なれた風景。
甲子園球児やなんかも、
試合後、ベンチ前に整列し帽子をとって一礼、球場を去って行きます。
あれを見ている私には、
そこに日本人が原初から持ち続けているアニミズムが影響しているように思う。
古来、日本人は
山や川などの大自然、岩や大木にさえ神が宿ると考え、
その思想は仏教が渡来しても根強く残った。
つまり、神仏共存。
だからグラウンドにも聖的なモノを感じ頭を下げる。
この点で日本は特殊で、
外国なら新宗教が広まれば古い信仰は破棄されるのです。
例えば、
一神教であるキリスト教やイスラムならそう云う信仰は許されない。
神はただ一つであり、
それ以外の邪神を崇拝することは神への裏切りとなり神仏共存などありえない。
従って、
「コースに一礼する姿」は珍しくもあり、
また、一神教の人たちにとっても
なにか心うたれるものがあったのでしょう。
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【アニミズム】animism
自然界の諸事物に
霊魂・精霊などの存在を認め、このような霊的存在に対する信仰。
英国の人類学者タイラーは、これを宗教の起源とした。