漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

JINBEで妖怪たいそう

2014年07月31日 | せけんばなし

ゆうべ、涼みに出て少し歩いていたら、

五才ぐらいの女の子が、
お母さんと一緒に後から来て、小走りで追い越してゆく。

楽しそうな少女は、
花模様のジンベを着せてもらっていて、

涼しそうでなかなか似合っていてカワイイ。

遠くから風に乗って音頭らしきものが聞こえてくるから、
どうやら、自衛隊のグラウンドででも、盆踊りが行われているらしい。

盆踊りとなれば、
女の子には浴衣、と云うのが通り相場だが、

確かに五才の女の子なら、
すそがズボン状のジンベの方が動きやすかろう。

ジンベなんて、
以前はジイサンの着る物だったが、

このごろは、
男女を問わず、こどもの夏着として人気があるようだ。

デザインも、昔と違いカッコヨクなってます。

ジンベは甚兵衛、

人の名前かと思っていたら、
もともとは「陣羽織」から発したと、手もとの語源辞典にはある。

つまらないことでも気になるタチで、
家に帰ると、さっそく辞書をひいてみたのです。

で、その変遷はと云うと、

武将の着た「陣羽織」が簡略化されて、
雑兵などが着たものを「陣兵羽織」と呼ぶようになり、

これが「甚兵衛羽織」と変化して、

さらに太平の世となり、
庶民が着る「甚兵衛 (甚平)」 になった、と云うッ次第。

なるほど、してみると、
私が着るのは、そのうちの「甚平」あたりで、

少女が着ているのは、
“妖怪たいそう”も、自在に踊れる

「JINBE」と云うことにでもなるか。








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