漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

夫婦春秋

2017年06月21日 | はやり歌 文芸 漫画
「♪♪ 付ぅいて来いとぉは、言ぃわぬぅのぉにぃ~~ ♪♪」と、

風呂場でいい気持になって、うなってたら、
ドア越しに「うそばっかり」と、

着替えを持って来たらしい、我が同居人ドノのひと声。

そりゃまぁ、はるかな昔にゃ、
何かそれらしきことを言ったかもしれないけど、これは歌だから。

そんなこと言うなら、
そっちだって、

「黙ってあとから付いてきた」分けじゃないよな、

とは声には出せず口の中ででモゴモゴ。

イエね、私はむかし、
化学のセンセイから、

石鹸をぬったら、すぐには洗い流さず、
そのまま、ニ・三分タバコでも吸ってるのが合理的と教わりましてね。

ニ・三分の間には、
アワ立てた石鹸がが汚れと皮膚の間に入り込み、

ゴミや垢を浮き上がらせるから、
そこで湯をかぶればいい、と云うのです。

だから、石鹸をぬりつけてスグ、
タオルやスポンジでゴシゴシ擦るのは、

皮膚を傷めたり痒みを増すだけ、と聞き、
エラク感心しましてね。

以来、その教えを実行してるんですが
禁煙してからは、そのニ・三分の処理に困りましてね、

或る時、
そうだそれぐらいの時間なら、

一曲歌えばよいと気が付き、
以来、風呂の中で唸るのが習慣となった分けです。

歌はその時の気分次第で変わるのですが、
きょうはどういうわけか、村田英雄の「夫婦春秋」が口を吐いて出た。

でも、歌いながら思ったんですよ、
この歌、今の若い人にはゼッタイ受けないよなぁ、と。

まず今時、プロポーズもしない男に、
「黙ってあとから」付いて行く女性など居ないだろうし、

「俺が二十歳でお前が十九」に至っては、
「もしかして学生結婚?」と疑われるんじゃなかろうか。 (笑)

「提げた手鍋のその中にゃ」の、手鍋もワカルマイ。

こういう時は辞書を引くのがベンリです、

  ~~~~~~~~~~~~~~
【手鍋】てなべ

1 つるのついた鍋。手取り鍋。
2 自分で煮炊きをすること。自炊。

  ~~~~~~~~~~~~~~

いまや「弦の付いた鍋」など見かけないし、
「手鍋提げても」と云う言い回しにも滅多にお目にかからない。

これも辞書を引くと、
 
  ~~~~~~~~~~~~~~
【手鍋提げても 】

自分で炊事をするような貧しい生活をする。
多く、好きな男との生活ならば苦労をいとわない意で用いる。

  ~~~~~~~~~~~~~~

う~~ん、
♪♪ 提げた手鍋のその中にゃ、
   明日のメシさえなかったなぁ ♪♪」

好きな男と暮らせるならば、
「どんな貧しい暮らしも厭やせぬ」と云う女の心意気。

「ここがいいんだ、シビレル」と言った友人がいたが、
そういえば、アイツは早婚だったか。(笑)

このあたり、
「十九の娘」だからこその心意気、なのかも知れません。

そう云えば、
いつか、樹木希林さんも言ってました、

「結婚は分別がつく前に」と。(笑)






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