漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

戦争は人間的な営みである

2016年03月30日 | 
石川明人著、
戦争は人間的な営みであるー(戦争と文化試論)」。

かなり、刺激的なタイトルですが、
今年に入って読む本は、どうもそんなタイトルが多い。 (笑)

いや、中身は至極真面目な本なんですよ、
私の読む本にしたらむしろまじめ“スギル”くらいに。

著者は北海道大学の先生、
北大と云えば、山口二郎先生やなんかで有名だから、

まさかこんなタイトルの本を書く先生が居るとは思わなかった。

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私たちは、交通事故あるいは火事などに対して、
「火事反対」、「交通事故反対」とデモ行進をしたりはしない。

交通事故を減らしたければ、
「反対」と叫ぶ以前に、自動車、道路、標識、信号機などについて、
あるいは運転する人間の行動などについて、研究するしかない。

自動車や交通規制について無知であれば、交通安全についても無知であろう。

同じように、「戦争反対」と叫ぶだけでは意味がないのである。
もちろん戦争を火事や交通事故と同じレベルで考えているのではなく、
その問題に対する態度そのものを問うているのである。

戦争に対する「反対」は、
それを叫ぶ本人のセンチメンタリズムを満足させるだけでしかない。

平和を手に入れたければ、なおさらのこと「戦争」や「軍事」そのものを研究するしかないのだ。

これは極めて当たり前の理屈である。

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少し長い引用になったが、
下手に省略すると、著者の文意がゆがむ恐れがあるのでそのままにした。

右翼も左翼も、
平和主義者や宗教家でさえも、

熱心のあまり、
知識が偏っては、原理主義から「過激派」となり、、

結果的には、
異様な行動をとってしまう人が居る。

安保法制に反対して、
陶酔したように演説をしている人の姿を、

テレビ画面を通して見ていると、
私は、

この人、その内には、
「青年よ、平和を守るため、銃を取ろう」などと、

叫び出すのではなかろうかと、

そんな気がして、ヒヤリとするのですよ。




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