きのうの続き。
なんだか天上界が騒がしくなって来た。
「地上でなにやら面白そうなことをして居るそうな」
噂が流れ、評判が広がり、
天上界中の神々が集まって来て、地上の琵琶湖にある舞台を覗出したのだ。
そのころ琵琶湖の舞台では、
暗闇続きで、鬱々(うつうつ)としていた人々が、
久々に見る昼間のような明るさに、その鬱屈(うっくつ)が爆発、
飲めや歌えやと大騒ぎを始めていたのだ。
もちろん、その中心は、アメノウズメやサルタヒコが居る。
踊りながら恍惚(こうこつ)としてきたアメノウズメは、
一枚一枚と着た物を脱ぎ捨てながら、
乳房を揺すり、腰を振って陰部(ほと)もあらわに舞い踊る。
更にサルタヒコがそれに合わせて、
腰をよじって、体をくねらせたから、群衆たちは、男も女も顔を見合わせドッと笑う。
その面白さに、
天上界の神々も、笑いさざめき、雲の床が揺れるようだ。
その騒ぎは、天の岩屋にも伝わった。
あまりの賑やかさに、
沈んでいたアマテラスも、さすがに気になったか、
岩戸を細めに開けて、透き間から、そっと、外の様子をうかがった。
だがその岩戸の前には、
アマツ神より、
何としてでもアマテラスをつれ参れとの命を受けた、
仁王様のような体の神様、
タヂカラオが寝ずの番をして頑張っていたのだ。
なんでこの機を逃そうか。
「ここでなんとかせねば、アマツ神の御命令を達することは出来ぬ」、
開いた戸の、
わずかな透き間に、タヂカラオが太い指を差し込み、グッと開けた。
太陽の女神、
アマテラス顔が一度にものぞき、あたり一面に、サっと光がさした。
「アマテラスさま、こちらへ」
タヂカラオに導かれ、アマテラスがアマツ神の神殿へ上がると、
「何時までも沈んでいても仕方がない、
気晴らしにもなろうから、
これよりは、三頭立ての竜車にて、
朝、東の海から出て、
夕となって西の海に沈むまで、天(あま)翔(か)けるように」と、お命じになった。
たちまち、地上に光があふれ、
歓喜した人々は、天上の神を讃える歌を歌い、三日三晩の間、舞い踊り続けた。
なんでもこれが、盆踊りのそもそもの初めであるのだそうだ。
それよりは、
アマテラスが化粧をされる日食の間を除き、
太陽は元通り、東から上り、西に沈むようになった。
なんだか天上界が騒がしくなって来た。
「地上でなにやら面白そうなことをして居るそうな」
噂が流れ、評判が広がり、
天上界中の神々が集まって来て、地上の琵琶湖にある舞台を覗出したのだ。
そのころ琵琶湖の舞台では、
暗闇続きで、鬱々(うつうつ)としていた人々が、
久々に見る昼間のような明るさに、その鬱屈(うっくつ)が爆発、
飲めや歌えやと大騒ぎを始めていたのだ。
もちろん、その中心は、アメノウズメやサルタヒコが居る。
踊りながら恍惚(こうこつ)としてきたアメノウズメは、
一枚一枚と着た物を脱ぎ捨てながら、
乳房を揺すり、腰を振って陰部(ほと)もあらわに舞い踊る。
更にサルタヒコがそれに合わせて、
腰をよじって、体をくねらせたから、群衆たちは、男も女も顔を見合わせドッと笑う。
その面白さに、
天上界の神々も、笑いさざめき、雲の床が揺れるようだ。
その騒ぎは、天の岩屋にも伝わった。
あまりの賑やかさに、
沈んでいたアマテラスも、さすがに気になったか、
岩戸を細めに開けて、透き間から、そっと、外の様子をうかがった。
だがその岩戸の前には、
アマツ神より、
何としてでもアマテラスをつれ参れとの命を受けた、
仁王様のような体の神様、
タヂカラオが寝ずの番をして頑張っていたのだ。
なんでこの機を逃そうか。
「ここでなんとかせねば、アマツ神の御命令を達することは出来ぬ」、
開いた戸の、
わずかな透き間に、タヂカラオが太い指を差し込み、グッと開けた。
太陽の女神、
アマテラス顔が一度にものぞき、あたり一面に、サっと光がさした。
「アマテラスさま、こちらへ」
タヂカラオに導かれ、アマテラスがアマツ神の神殿へ上がると、
「何時までも沈んでいても仕方がない、
気晴らしにもなろうから、
これよりは、三頭立ての竜車にて、
朝、東の海から出て、
夕となって西の海に沈むまで、天(あま)翔(か)けるように」と、お命じになった。
たちまち、地上に光があふれ、
歓喜した人々は、天上の神を讃える歌を歌い、三日三晩の間、舞い踊り続けた。
なんでもこれが、盆踊りのそもそもの初めであるのだそうだ。
それよりは、
アマテラスが化粧をされる日食の間を除き、
太陽は元通り、東から上り、西に沈むようになった。