未熟者武道記

空手徒然。
二つの戈を止める武を核とし、諸諸と調和して溶け込んで。(いけたらいいな)

言語化

2017-10-25 23:13:26 | 雑感
本日、待ちに待った松濤館の中達也師範が達人を探訪するドキュメンタリーのGreat Journeyシリーズの最新作を手にしました。journeyからLegacyになりました。

シリーズ三作目で前作も非常に気にはなっていたのですが恐るべき強気な値段設定に二の足を踏んでおりました。今回は私が最も尊敬する師範の一人、東恩納盛男師範が出演されているとの事で知ったその時に予約した次第です。

午前配達指定なので息子を学校に送り出してから今か今かと待っていたら結局正午前に配達され(苦笑)、午後からは懇談もあるので急いで東恩納師範編から鑑賞。キツい鍛錬法に滝の様な汗を流す中師範。カキエはやってみたいなあ。
和道流編も異質な空手のスタイルに見応え十分です。十本の組手を覚えたい!そして十本目のカッコよさ。ああいう紡いでゆく技術がフルコンには皆無だな…と少し悲しくなりますが。横で見ていた空手を知らぬ妻もこのDVDは面白いと言っておりました。

このような類の作品が近年増えてきているように思いますが、ある程度の年月を競技の膝下で過ごしていると原理的な処に興味が湧いてくるのでしょう。私もその一人ですが、この学びは能動的でないと何も得られないというところで面白くも残酷でもあります。自分で違いに気付けないと先が拓けない。例えば映像の中で本筋とは違うところで師範方が何気無く動いたその動きが技になっているのに驚愕しますがそんな処に目が向くか否か。

未熟者の私でも、自分の中で当たり前に存在している部分を探して引っ張り出して言語化して提供する、という処に難しさを感じております。幾つか所有しているこのDVD達にそこを埋めて頂いている時もあります(笑)

例えば今、東支部では橋本三級が平安初段を熱心に稽古しているのですが猫足立ちや手刀受けという伝統空手を学んだ人には当たり前な形や運足の細かい処まで此方はは常々意識していないので、教わる側がカタチだけで満足していては上辺だけの形になってしまう訳です。
橋本三級はその点、色々此方が無意識に動いている部分と自身との動きを比べて質問してくれますから「そういえば💡」と言語化のきっかけを得られるのであります。他人任せですいません…
事実橋本三級の上達は目覚ましく、今まで何度か形の指導をしてきましたがフルコンで見てきた中で一番猫足と手刀が決まっていると思います。

空手と云う一つの概念があって、枝分かれした色々な流儀流派があって。入口は一箇所ではないにしろ最後にはその一つの概念に辿り着けるよう或いは作り上げられるよう進まねばならんのだなと達人達を見て思いました。

『技を練習するか、技で練習するか』
という中師範の言葉が凄く印象的でした。



西監督、次作は是非松林流の新里師範を御願い致します。




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