1巻~4巻 ㈱朝日ソノラマ刊 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス 平成7年1月30日初版~
たれぞ~さんにお借りしています。
読む前は、以前マンガ喫茶で読んだ 三原ミツカズ氏の 「DOLL」フィールヤング連載 祥伝社刊でコミックスあり みたいのかと思っていた。読後感想は…。
こちらは 「DOLL」 程毒が無いし、エッチじゃないし、少女マンガっぽいかしら。設定は似ているんです。人間の為に造られたアンドロイドのようなものが、人間とかかわることによって起こる事件、騒動を描いている。シリーズの読みきり短編集なのも同じ。
違いは、DOLLの方は、人型召使ロボット=作業ロボットということで、時には工事現場で女の子型のロボットが重作業をやっていたりする。その子の体の設定を変えてやると、ロリコン趣味のスケベ親父の夜のお相手をすることも出来る。メイドとして年寄りや子供の世話もできる。本人には感情が無いのだから、人間の為に働く本当のロボットとも言える。
ミツカズ氏の華麗なゴスロリファッションをまとった冷たいドール達の表情ともあいまって、人間に絶対服従のロボットの哀愁さえ漂う作品となっている。
片やこちらのプランツドール達は、もっぱら愛玩用というか、居るだけで人間を和ませるペットや観葉植物のような存在で、育て方によっては飼い主にしゃべったり感情を表したりできるようになるらしいが、命令して何かの役に立つというほどではなさそう。
こちらのファッションも少女趣味の美麗なもので、話の中ではとても贅沢に育っていて、買うにも育てるにもお金がかかる。お金持ちの趣味 (競馬馬?) みたいなものらしい。
それにプランツドールの方は育て方を間違えると成長するんですよ より生物に近いということでもプランツ~の方はアンドロイドなのかな~。作者は 何 とはっきり書いてないで、生き人形とか言ってますけれど。
プランツドールを扱う(売ったりメンテナンスしたりする) 店の主人はなぞの中国人、でも私にはどう見ても金髪天然パーマ長髪のアングロサクソン系美男子に見える。
だけど雰囲気はかの秋乃 茉莉 「Petshop of Horros」 のD伯爵の趣きなのですよ。筆でさらさらお値段を短冊状の紙に書くのが中国人的なところか ? 怪しいものを売るのはどこでもいつでも中国人と決まっている…のか ?
昔から、活劇物でないロボットもの・人形物というマンガのジャンルはあって、名作も多い。私の本棚にあるのは よしなが ふみ氏 のBLで「私の永遠の恋人」つーのがあったな~。(笑)
とにかく、この二つは設定は似ていてもまったく違うお話が描けるんだ、という点で読み比べると面白いと思う。
但し、「プランツ~」はB5版で一冊757円(税込)で全4冊、「ドール」 は凝った装丁の一冊950円(税込)で全6巻なので全部そろえようとすると結構な出費になりそう。大判マンガをちょっと読んで見たい人は、私のようにマンガ喫茶利用も有りではないでしょうか。気に入ったら買えばいいんだし。