猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

ひねくれ者の感想。

2011年09月28日 19時39分09秒 | 雑記
 27日から今日28日も芸能ニュースで繰り返し報道されているこのニュース ↓

絶縁の父と和解…香川照之が涙  香川照之46歳、歌舞伎俳優デビュー


済みません、私ひねくれ者なもので最初に頭に浮かんだ感想が…

猿之助も散々好きかってやって来て、何この 老翁 の余裕の表情。

隅から隅までずず~いと、なんて言ってるよ。

記事では香川照之が脳梗塞を患った父親 猿之助 を

>「お弟子さんたちの運命も握っている父を誰がサポートしていくのか」と自ら歩み寄った。

となっているけれど、歌舞伎界のご贔屓筋や、協力者さんたちもプッシュしたんだろう。

浜木綿子 も流石にあれから40年過ぎて子の 香川照之 はともかく、孫の政明くん(7)の将来は気にかかるところ。

将来 猿之助 を継がせるには折れどころと踏んだのだろう。

香川照之 の従兄弟である 亀治郎 が予定通り 四代目猿之助 を継ぎ、

次の五代目が政明君という筋はもう出来ている。

香川にしても自分がこれから 市川中車(ちゅうしゃ) としてどうこうすると言うよりは、

政明くんを見守るために、自分も歌舞伎界に入ろうと言う気持ちなんじゃないかな。

猿之助は老後の心配がなくなり、

亀次郎は中継ぎとはいえ約束通り 猿之助 を襲名でき、(甥っ子で本当なら継げないところなんだから)

香川は子供のために歌舞伎界に入り、

政明くんは無事歌舞伎界の本流に戻れる。

八方丸く収まって万々歳。

藤間 紫 が 猿之助 より先に亡くならなければこんな場面はなかったはずよね。

紫さん猿之助より10いくつも上だったけどさ。

でも、紫さんも空の上からこれで良いわ、と思っているのかも知れない。

以前勤めていた会社のそばに 紫さん の自宅兼藤間流のお稽古場が有った。

亡くなる前から和風レストランになって、その後もう壊されたが風情の有る大きなお宅だった。

壊すときはもったいないと思ったなぁ。





コメント (5)
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瀬戸内寂聴/原作 水野英子/作画 「ブッダと女の物語 」

2011年09月25日 07時33分12秒 | マンガ家名 ま行
 

     ↑ 中公文庫 Cみ2-1 CHUKO COMICS 2009年12月25日初版


原作はかの寂聴女史である。作画は水野英子氏。
このお二人の取り合わせにまず目を引かれた。寂聴氏の原作は1981年講談社から出ているので結構年月が経っている。

題名の通りブッダにかかわった女達、母親マーヤー、第三夫人で息子を産んだヤソーダラー、ブッダの悟りに関わった村の娘スジャーター(ミルクに関係有り)、野心的な長者の養女や信心深い王妃、又はブッダの美しい弟子に恋焦がれて付きまとう娘など、さまざまな女達の物語が語られます。

最初のお話はブッダの生い立ちと、王子と言う立場を捨てて修行の旅に出るまで。
生まれた時に僧や仙人に
「全ての人を救う聖者になる」
と言われた王子を心配した父王は
「出家されたら王位を継げぬ」
とばかり次々と妃を与え、高殿に豪華な宮殿をいくつも造り、地上に降りないように計ります。

しかし聡明なブッダはついに宴に飽き、馬車に乗り街に出ます。
そこでブッダは老人や病人、葬式、つまり「老・病・死」を見ます。
そしてバラモンの僧が裸同然なのに満ち足りた顔をして歩くのも。
初めてブッダは知るのです。
「私は今まで美しいものしか見てこなかった!」

息子を産んだヤソーダラーの不安そうな顔を見ても、父王に反対されても、修行の旅に出たいと思い悩むブッダ。
ついにある夜のこと、愛馬カンタカはひとりでに駆けつけ、かんぬきはひとりでに抜け、城門の扉はひとりでに開き、王子は東へ走り続けて真実を求める旅に出てしまいます。

付いて来ていた馬ていのチャンダカが切り取った王子の髪と衣服を持ち帰ったとき、妻のヤソーダラーは叫びます。
「聖者ですって ! 人の幸せのためですって ! 
私達の幸せはどうなるの子供は父なし子よ。
自分の望みのためなら私達はどうなってもいいのね。なんという冷たい方…」
妻と呼ばれる女なら同感のセリフです。
いくら高い志しのためとは言え、自分の夢を追いかけるあまり妻子をこころみないとは妻子にとっては辛い事。
ここのセリフ、もともとの原典より寂聴さんは脚色していると思います。
女の気持ちを込めて書いているとも思います。

今でもそんな男いそうだけれど。
もっとも別の男と言う手近な幻を追いかけて夫や幼い子供を捨てて出奔する無責任な女も居ますから、男だから女だからと言うことではないかもね。
偉大なブッダのその始まりは、家族の不幸(少なくともヤソーダラーにとっては)から始まったのです。

その後恐ろしいほどの苦行を続けたブッダは永遠の悟りを開き 如来 になって人々に自分の得た悟りを教え広めようとします。
多くの弟子を連れ、布教をしながらブッダは故郷のカピラヴァットゥへ帰ります。
そこには立派に成人した子のラーフラがいました。
母のヤソーダラーは有名になったブッダに財産も有るだろうと、息子を会いに行かせます。
母親からの伝言を聞いたブッダは
「財産を分けるとしよう」
と言って静かに教えを説きました。
それは何物にも替えがたい宝としてラーフラの心に染み入り、ラーフラは出家してしまいます。
さらに異母弟にも教えを伝え出家させてしまいました。
王位を継ぐものがいなくなってしまった、と老いた父王、養母、妻は嘆き悲しみます。

養母と妻ヤソーダラーは自分達も出家させてもらおうとブッダの元に行きますが、ブッダは
「女は身勝手で心が移ろいやすい。我々と同じ修行は出来ぬ。」
と許しません。
頭を丸め袈裟を纏い、裸足の足からは血を流しながらブッダの後を追う女達は、弟子の言葉添えでやっと尼になることが許されました。

他にもいろいろな女達が登場するこの物語の中で、一番過酷で最後まで哀れで可愛そうな女 ウッパラヴァンナー が忘れられません。
彼女は幸せな結婚をして身ごもりましたが、実家に帰って女の子を産んだ直後に夫と自分の母親の関係を知ります。
夫の家に戻り娘を育てますが夫は外泊を重ねるばかり。
娘が七歳になった時、彼女は家を捨てガンジス河のほとりで倒れます。
ベナレスの商人に助けられ、その妻になったのですが夫はなんと、かって捨ててきた故郷から妻の実の娘と知らずに娘を連れ帰り第二夫人にしてしまいます。

またもや母娘で夫を共にした因縁を知った彼女は、ブッダに救いを求めました。
彼女は尼僧となり、すさまじい精進の末悟りを開いてアラハン(聖者)となったのです。
しかし彼女の運命はまだ過酷で、暴漢に襲われたり、最後は謀反人によって撲殺されてしまうのです。
これが有名な神通第一の女性弟子 蓮華色尼(れんげしきに) のお話です。

原作者の寂聴さんはあとがきで下記のように言っています。
ブッダの故国サーキャ国はブッダの存命中に滅ぼされてしまいます。
義母(実母の妹)のマハーパジャーパティーも妻のヤソーダラーも出家して尼僧となっていた為、又子のラーフラも義弟も出家していたので殺されずに済みました。
結果的には別の生を生きることになったのです。

私も読んでいる最中ずっと思っていましたが、ブッダは結構男尊女卑だったことも言っています。
当時のインドでは当たり前だとも思いますが。
けれど最終的には尼僧も認めているし、女性を数限りなく救っていることは経典の中にもたくさん書き残されている、とも言っています。

「ブッダと女の物語」となっていますが、自然にブッダの生涯とその教えについてもよく解り勉強になります。
それも綺麗な水野氏のマンガで。
文庫ですがそんなに厚い本でもないので、気軽に仏教の始まりを読んでみるのはいかがでしょうか。
そこには仏の教えと、現代に通じる女性の嘆きや生き方、矛盾に満ちたお話が詰まっていることでしょう。



              聖書と似たところも感じたトミー。


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阿仁谷 ユイジ 「テンペスト」

2011年09月19日 19時09分33秒 | マンガ家名 あ行


       ↑  ㈱講談社 KCx29ITAN 2011年8月5日 初版


阿仁谷 ユイジさんは BL(ボーイズラブ) 界で活躍しているマンガ家さんだが、この作品はBLではない。
初出は 「ITAN」 と言う漫画雑誌の零号~3号という。
知らなかったので調べたら、


2010年6月に「世界のはじっこを描き出す新しいコミック誌」をコンセプトとする「想像系新雑誌」をキャッチフレーズに創刊。

したらしい。新しい雑誌なんだ~。
作家さんたちも 乙ひよりさん、こなみ詔子さん、イシノアヤさん、ツナミノユウさん、会田薫さん、雲田はるこさん、アサミジョーさん、びっけさん、南国ばななさん、夏目ココロさん、群青さん、と私の知らない人も居るけれど、ちょっと気になる人が多いでないの。
取り寄せて読んでみようかしら。

   「ITAN」ホームページ →     ITAN


さて、この「テンペスト」意味は英語で 嵐 と言う意味だが、最近では 池上永一 の小説が原作で、今年 仲間由紀恵さん主演で舞台化され、又仲間さんの主演によりNHK BSプレミアムでドラマ化されたのを思い出す。
この話は確か女性が男性と偽って出世していく話だが、阿仁谷 ユイジ氏の話も性を偽ると言うところがちょっとこちらと似ている。

偽らざるを得ないんですよ。
何しろ時は西暦3992年、太陽系に発生した磁気嵐群の影響で地球上のヒト科のY染色体は絶滅。
残された女性達は、卵子同士での生殖に成功。
地球は女だけの新たな世界に生まれ変わった。
そんな中、主人公 姫 はたった一人の男性としてこの世に生を受けた。

この 姫ちゃん 現代の女の子よりよっぽど性格が女の子らしい。
好きな子 (もちろん女性) に献身的な愛を捧げているのに自分の秘密を告げられず、彼女の子供を産めないことを悩みに悩んでいる。
あっ、この世界では男性が絶滅したせいで人口が激減しており、出産は全人民の義務となっている。

まったく荒唐無稽な話でも有りません。
巻末の参考文献やら取材協力してくださった理学博士との取材マンガなども有り、うっかり信じそうなくらい本格的です。

BLでも他とちょっと違った切り口と、(たまに痛い) 可愛い絵柄で私を楽しませてくれている 阿仁谷さん の新境地のこのマンガ、実にSF超大作。
続きがとっても楽しみです。



    
        阿仁谷さんのBLは全部持ってるトミー。





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銀座の青空

2011年09月14日 09時07分28秒 | 雑記


       ↑ 数日前の銀座4丁目から見えた青空 雲ひとつない


今日も東京は残暑が厳しい。
最近気持ちがバタバタして更新も滞りがちです。
すみません。
もう少しマンガも読まなければ。
コメント (10)
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「もしもの時に役立つノート」

2011年09月03日 19時47分46秒 | 難病になっちゃいました

昨年 だんな が亡くなってから、否応でも自分の時のことを考える。
特にわれわれには子供もなく一人になってしまったから、あれだけ だんな のときに面倒だった事後のことをなるべく人の手を煩わせずに済ませたい、と思うのは当たり前の人情だと思う。

親はすでに年老いて介護が必要な年になり、兄弟は居るが皆自分の家庭で手一杯。
とは言っても結局頼れるのは身内しかないので、なるべくなら簡単に済むようにしなければならない。

そこで少し前から世間で流行の「エンディングノート」に興味を持っていた。
ちらちらと本屋で並んでいるのを見ると、結構なお値段でしかも重厚なものが並んでいる。
う~ん、と唸って手を出せないで居た。
先日地元の 東○ハンズ でバーゲンが有り、覗いてみたら手ごろな値段 (バーゲン価格1,050円) で比較的薄手の書きやすそうなものを見つけた。

それがこれ。 ↓ 

「エンディングノート<もしもの時に役立つノート>」

毎日の生活の中で備忘録として活用しながら、入院や相続などのさまざまな「もしもの時」に役立つように、自分の大切な情報を1冊に集約しておくことができる、というものだ。
迷った末、千円なら下書きにしても良いしと購入した。

週末に書けるところから鉛筆書きで埋めていったらどんどん埋まる。
調べないと書けない家族友人の住所録などは付箋を張って後回しにする。
金庫から保険証券やら年金手帳やらを引っ張り出して埋めていくと、自分でも忘れていた事項が再確認されたりしてなかなか建設的な仕事ではないの。
途中、自分の人生なんてこんなものかと涙して辛くなったり、こんなに友達を作ったかと感激したり。
熱中して2日間で書き終えてしまった。
今まで見たものより簡単に、且つ必要なものは全て揃っていると感じる。

私は兄弟用に同じものを買って、同じ内容を引き写して渡そうと思っている。
家にあって自分用の備忘録としても使えるが、いざと言うとき処理をしてくれる人がノートの存在すら知らないと意味がないしね。
自分の分を書き直したときは付箋を貼ってわかるようにしておき、兄弟用の方は何年かに一度の改定で良いと思う。

もう壮年と言える年なら、似たようなものでも一度は作ってみることをお薦めする。


「考える葬儀屋さんのブログ」と言うブログで参考になる記事を見つけました。このノートもお薦めとして載っています。   ↓

エンディングノートの正しい選び方・書き方



    一人静かにこのようなノートを書く枯れてきたトミー。



コメント (6)
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