↑ 「マダムとお遊戯」 1巻 2007年3月6日・2巻 2009年7月17日 ~ 太田出版
松苗あけみ - Wikipedia の記事
一条ゆかりのアシスタントからマンガ家になった松苗あけみさんは、以前から好きだった作家さんだったが、この「マダムとお遊戯」は今までの作品の中でも、現在私のお気に入りナンバー 1 !
何がお気に入りって その~~えぐさが …。
戦前から築いてきた総資産数百億円の北々グループ総帥 北宮川家十七代当主 北宮川清胤(きよたね)59歳
このマンガのヒロイン、清胤の妻で暇を持て余し、ついでに体も持て余している 扇子(せんこ)
一粒種の 清人(さやと)
清人の乳母で本当は生みの親の 千代
扇子付きの運転手 額田とその新婚妻
主な登場人物は以上。
その他出てくるのは、イケメン総理やら見習いコックに清人の先輩、硬軟取り揃えた美男子の数々。
清胤は紫の上よろしく6歳の 扇子 の後見人となって、その後妻に迎えたのだ。
家事も子供を生むのも女中がするから
その代わりこの世で一番魅力的な女でいておくれ
いつまでも-
望むとおりの女になってくれれば一生の贅沢を約束するよ…。
連載は 「マンガ・エロティクス・エフ」 という隔月間のマンガ雑誌。
連載雑誌名からもお分かりのようにこのマンガの主人公たち、清人を除きなかなかにタブーなしの私生活を送っていらっしゃる。
まるで中世の貴族のそれは、ここでは書くのを憚られるほどに。
しかし、松苗さんの流麗なラインの絵柄と、その登場人物たちの天然ぶりであ~ら不思議、極上の コメディマンガ になっちゃっている。(笑)
散々好き放題、ドタバタ事件もあったのに、憎めないマダム扇子 は
ラストには女の幸せをすべて手に入れたかのよう。
その最後の独白は…
そんな目で見ないで
この世は楽し
すべてはマダムのちょっとした
お楽しみ
それはそれは
優雅な
お戯れ……
こんな自由な(勝手な)人生が送れたらと夢想するトミー。(もうすでに遅し)