【歯顔大笑】

歯を見せて大きく笑おう!

125.【水歯別命】

2012-07-23 | 
【水歯別命】

この”言葉”ご存知の方おられますか? そして、なんと読むかおわかりでしょうか? もし、おられたら、
かなり博識で、歴史、本、勉強のお好きな方だと思います。 

まずは読み方から・・・
水歯別命  ミズハワケノミコト

言葉の響きからかなり”高貴”な感じを受けますね。 それでは、詳しく説明していきましょう。

”水歯別命” は 第18代天皇・反正(はんぜい)天皇の異称で、他に瑞歯別尊(みずはわけのみこと)等
もありました。水歯別命は第16代天皇の仁徳天皇の第三皇子として生まれました。とても、容姿端麗で身長
180センチ、歯の長さは約1.9センチ、幅は約4ミリ、上下がきれいに整っていて、”水歯別命”という名前も
立派な歯がきれいに並んでいるところからつけられたものと思われます。

古事記にはこの”水歯別命”が第18代・反正天皇になられるいきさつが載っています。
第17代履中天皇が酔って寝ているところを、弟の墨江中王(スミノエノナカツノミコ)が宮殿に火を付け焼き
殺そうとしました。その時、阿知直(アチノアタイ)という人が履中天皇を助け出しました。履中天皇は、
もう一人の弟、”水歯別命”に墨江中王を殺すよう命じます。水歯別命は、墨江中王の部下の隼人を恩賞で
釣って墨江中王を裏切らせ、殺させました。そして”水歯別命”は、隼人に恩賞を与える、といって大盃で
酒をのませ、盃で顔が隠れている時に剣を抜いて刺し殺しました。そして、履中天皇の次に反正(はんぜい)
天皇として即位し、多治比(*1)の柴垣宮(しばかきのみや)(*2)で天下を治めたのです。

(*1)多治比 = 丹比(たじひ)は大阪府の羽曳野市、松原市・堺市にまたがる地帯
(*2)柴垣宮 = 松原市上田の柴籬神社 付近と思われる。

歴代天皇の中にはこのように激しい争いもあったのですね。 
それにしても即位前のお名前にに”歯”のついた方がおられた事もとても興味深く感じます。

松原市上田の柴籬神社、ぜひ一度訪れてみたいと思います!


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